ザ・バルヴェニーが新たに88年熟成ウイスキーを発表
スコットランドの名門ウイスキーブランド「ザ・バルヴェニー」が、ウイスキー史上最も長い熟成期間を誇る「ザ・バルヴェニー 1931コレクション 88年熟成」を発表しました。日本における正規販売代理店であるブラウンフォーマンジャパン株式会社が、この特別なコレクションを引き入れましたが、国内での発売は未定です。
「ザ・バルヴェニー 1931コレクション 88年」は1931年に蒸溜され、2019年にはモルトマスターのケルシー・マッケニーによってボトリングされました。本コレクションには、熟成12年と15年の限定品も含まれており、これらは自社でのフロアモルティングによって丁寧に仕上げられています。
さらに、この88年熟成ウイスキーはアーティストのダニエル・アーシャムとのコラボレーションによって特別な彫刻作品が制作されました。アーシャムは「経年変化した遺物」をモチーフとした作品で、88年という熟成を象徴するデザインをしています。
ケルシー・マッケニーは、今回の発表を「ザ・バルヴェニーの歴史における重要な瞬間」とし、88年熟成ウイスキーの貴重さを強調しています。このウイスキーは、1931年の歴史的な瞬間に蒸溜され、ヘレス産シェリー樽で88年間熟成されたものです。
ウイスキーの香りは、「甘く蜂蜜のような香りにほのかなミント、バターファッジ、湿ったワラビのニュアンスが溶け合い、長い年月が生んだ静かな気品に満ちています」と表現されています。味わいも「クリーミーなトフィー、リッチなオーク、温かみのあるスパイス」といった複雑さが際立っています。
1931年という年はザ・バルヴェニーにとって非常に重要なものであり、風雲急を告げた時代に彼らの未来を見据えた決意が感じられます。この年に自社蒸溜所内にモルティングフロアが稼働し、ブランドの成功の基盤が築かれることになりました。手作業による製麦が生み出す独特のフレーバーは、今もザ・バルヴェニーの魅力の一つです。
同社は創業以来、大麦の自家栽培やフロアモルティングなど、5つの稀少なクラフツマンシップを守り続けています。88年熟成に迫るウイスキーの登場を受けて、12年熟成と15年熟成も手掛けられ、いずれもクラシックなハウススタイルが表現されました。
特に、12年熟成は自家製の大麦をアメリカンオークとヘレス産シェリー樽で仕上げたもので、リッチな蜂蜜とスパイスの調和が楽しめる一品です。15年熟成は、内製された材料を用い、よりバランスよく洗練された味わいが特徴です。
アートとのコラボレーションの一環として、アーシャムは彫刻作品をデザインし、88年の熟成にちなんだ数量限定のデキャンタに収められました。このデキャンタは蒸溜器の形状からインスパイアされたもので、通常のウイスキーとは一線を画すアート的な存在となっています。
ウイスキー業界の歴史的な瞬間といえるこの88年熟成の発表は、職人たちの情熱を物語る証ともなっています。スコッチウイスキーの未来を切り拓く存在として、ザ・バルヴェニーの名が広がっていくことは間違いないでしょう。