共同で築く安全なデータ環境
最近、Casley Deep Innovations(CDI)とZenmuTechの2社が、次世代のセキュアなデータストレージ基盤の構築に向けた協業を開始しました。両社はそれぞれ異なる技術を用いながらも、共通の目的として日本のデジタル赤字を解消し、安全なデータ利活用環境を実現することを掲げています。
取り組みの背景
日本では、デジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中、データの利活用がますます重要になっています。ところが同時に、情報漏洩やサイバー攻撃のリスクも高まっており、この状況は特に日本が海外製ITサービスに依存していることから「デジタル赤字」と呼ばれる経済安全保障上の懸念を引き起こしています。CDIはこの問題を解決すべく、Web3型の機密分散技術を持つ分散型ハイパーセキュアストレージを開発し、一方のZenmuTechは独自の秘密分散技術によって、データの漏洩リスクを根本から防ぐソリューションを提供しています。
目指すべき新たな価値創出
この協業では、以下の3つの主要な領域で連携し、新しい価値を生み出すことを計画しています。
1. セキュアストレージ基盤の構築
両社はWeb3技術を利用したサーバーレス・機密分散ストレージ「furehako®」とZenmuTechの秘密分散技術を組み合わせ、国産の高セキュリティストレージ基盤を構築することを目指します。この取り組みにより、経済安全保障に寄与しつつ、安全で持続可能なデータ利活用環境を提供します。
2. 国産技術によるサプライチェーン自立支援
この協業のすべてのソリューションは、国産技術を基盤としています。海外製品に依存せず、セキュアなデータストレージ基盤を共同で構築・提供することで、サプライチェーンリスクを低減し、国家レベルでのデジタル主権を確立していくことを目指します。
3. 社会課題解決型DXの推進
両社は協力して安心・安全なデータ活用環境を確立し、社会課題解決型のDXを強力に推進していく意向です。
将来へのビジョン
今後、両社はこの取り組みを通じて戦略的な連携の可能性を探り、国内外での技術・サービス展開に向けた具体的な協議や開発、実証を進める計画です。将来的には、共創によるセキュアストレージ基盤の社会実装を目指し、継続的な連携の深化を図っていくことでしょう。
参考情報
Casley Deep Innovations (CDI)
- - 所在地:東京都渋谷区恵比寿4丁目20-4 恵比寿ガーデンプレイスタワーB1階
- - 設立:2023年4月3日
- - 事業内容:ディープテック領域のシステム開発やプロダクト開発事業に従事。
- - 公式サイト:casleydi.co.jp
ZenmuTech
- - 所在地:東京都中央区銀座8-17-5
- - 設立:2014年3月4日
- - 事業内容:秘密分散技術を用いたデータ保護ソリューションを提供。
- - 証券コード:338A
- - 公式サイト:zenmutech.com
このたびのCDIとZenmuTechの協業は、両社の力を組み合わせることで、日本のデジタル赤字解消に向けた重要な一歩となります。今後の展開が期待されます。