Stripeが新サービス「Stripe Tax」を日本で提供開始
2021年12月14日、Stripeは国内外のビジネス向けに、税務業務を簡素化する新しいサービス「Stripe Tax」の提供をスタートしました。このサービスは、消費税や売上税、付加価値税(VAT)、物品サービス税(GST)などの自動的な計算と徴収をサポートし、企業が税務業務に費やす手間を大幅に削減することを目的としています。
複雑化する税務業務の現状
Stripeが明らかにした調査において、約3分の2の企業が、「税務業務が事業の成長に障害を与える」と感じていることがわかりました。税制は国によって異なり、特にデジタルビジネスにおいてはその複雑さが増しています。例えば、米国には11,000以上の異なる税務管轄区が存在し、それぞれに異なるルールがあります。税率や適用される税種の違いは、日々のビジネスに影響を及ぼす大きな要因です。
日本国内に目を向けてみると、消費税の率は増税や軽減税率の導入により、非常に複雑な状況となっています。例えば、食品の店内飲食とテイクアウトでは税率が異なり、さらに酒類の取り扱いにおいても異なる課税が適用されます。これが企業の税務処理に負担を強いているのです。
Stripe Taxの仕組み
Stripe Taxは、従来の複雑な税務業務を自動化するために、以下のような機能を提供します。
- - リアルタイムの税金計算:エンドユーザーの所在地と商品情報を照合し、適切な税額を自動で計算します。
- - シームレスなチェックアウト:顧客が最も理解しやすい表示方法を提供し、チェックアウト時のストレスを軽減します。
- - 納税者証明番号の管理:B2Bユーザーに対して顧客の納税者証明番号を確認し、必要に応じて特例を適用します。
- - 包括的なレポート作成:取引ごとの詳細なレポートを作成し、申告や送金の手間を軽減します。
これにより、本来何週間もかかる税務処理が、数行のコードの追加や簡単な設定変更で自動的に処理されるようになります。
Stripeの共同創業者ジョン・コリソンは、「税務処理に胸を躍らせて出社する人は居ないでしょう。多くの企業にとって、複雑な税務業務は本業を遂行する上での障害です。Stripeでは、ユーザーが本業に集中できるよう、自動化を目指しています。」と述べています。
また、ストライプジャパンの共同代表であるダニエル・ヘフェルナン氏は、「日本でのStripe Taxの提供開始は、スタートアップから上場企業まで幅広く支援するための継続的な投資の一環です。企業の海外展開に伴う税務処理のハードルを軽減し、効率的なビジネスの成長を手助けしたいと考えています。」と語っています。
まとめ
今回の「Stripe Tax」は、グローバルなビジネス展開を目指す企業にとって、税務コンプライアンスを容易にし、よりスムーズな取引を実現するための強力なツールとなることでしょう。今後もStripeは、税務業務の自動化と企業が成長する環境を整えるために様々な取り組みを進めていく予定です。
詳しくは公式ウェブサイト(
Stripe公式サイト)をご覧ください。