宿泊施設の無人化とコスト削減へ向けた新しい取り組み
株式会社UPBOND(東京都渋谷区)が、宿泊業界の未来を変える実証実験を行います。2024年9月17日から、バリューコマース株式会社(東京都千代田区)との共同で、宿泊施設のフロント業務の無人化とコスト削減を目指す「Web3レジカード」の実証実験を東京の2つのホテルで開始します。この新しい技術の導入は、宿泊業界が抱える人手不足やチェックイン時の煩雑さを解消する鍵となるでしょう。
旅行業界が直面する課題
かつて賑わいを見せた旅行業界は、COVID-19の影響により多くの人材が流出し、深刻な人手不足に直面しています。しかし、近年はインバウンド客の増加により新しいビジネスチャンスも見込まれています。このような中で、宿泊施設には顧客のチェックイン時に必要な手続き、たとえばレジストレーションカードへの記入や予約内容の確認、パスポートコピーの取得など、時間と手間がかかる業務が残されています。そのため、宿泊客は長い待機時間を強いられ、それがストレスとなることもしばしばです。
Web3レジカードの導入による変革
「Web3レジカード」は、宿泊者の個人データを安全に管理できる新しい仕組みです。この技術により、宿泊者は宿泊予約後に事前にパスポート情報を登録し、チェックイン時にはあらかじめ登録した情報をもとにスムーズに手続きを行えるようになります。宿泊施設側は、取得した情報を基に予約確認やゲスト情報の管理を行うことが期待されます。
この新しいシステムは、個人が情報を管理するため、宿泊者が自分のデータの取り扱いをコントロールできるメリットがあります。さらに、外部サービスと連携している場合には、再度の情報入力を省けるため、旅行全体の体験が向上します。このように、宿泊者は安心して利用できる環境が整いつつあるのです。
実証実験の詳細
この実証実験は、都市型アパートメントホテル「MIMARU東京 八丁堀」と「MIMARU東京STATION EAST」にて行われます。また、宿泊者のパスポート提示を「Web3レジカード」に置き換えられるかに焦点を当てています。
実験は2024年9月17日から開始され、参加宿泊客は、自身の情報がいい方向に生かされるかを体験する機会を得ることになります。この試みがもたらす影響は大きく、宿泊施設の業務効率化だけでなく、顧客体験の向上にも寄与することが期待されます。
未来に向けて
UPBONDとバリューコマースは、Web3レジカードの活用によって、より効率的で快適な旅行体験の創出を目指しています。宿泊業界のコスト削減と無人フロント化は、今後の利用者にとっても有益な環境を提供することでしょう。旅行業界の課題を乗り越え、未来へと進むこの実験に注目です。