企業共創ラーニングセンター「LX Hub」とは
特定非営利活動法人CeFIL(セフィル)が、東京・TAKANAWA GATEWAY CITYに、2025年10月1日に「LX Hub(Learning Transformation Hub)」という新しい学びの拠点を開設することが発表されました。この「LX Hub」は、日本初の本格的な共創型ラーニング施設で、企業や教育機関、行政が集まり、共に学びの変革に取り組むことを目指します。
「体験からの学び」を追求する場所
急速に進化するAI技術や人口減少、グローバル競争など、さまざまな課題に直面する日本社会。このような時代に求められるのは、不断に変わり続ける能力を育む、学びの環境の再構築です。CeFILはこれまでの活動を通じて、デジタル変革の本質が「学びの改革」にあると確信し、「ラーニング・トランスフォーメーション(LX)」の構想を提言しています。
LX Hubでは、以下の4つの要素を統合し、社会全体の学習力向上を目指します。
1.
共創型ワークショップ空間の提供
IMDやシンガポールのCatapultを参考に、最高の学習環境を整えます。
2.
実践的なプログラムの開発
現場で役立つLX推進プログラムの展開を予定しています。
3.
LX人材の育成
ラーニングアーキテクトやデザイナーを育成し、人事開発に寄与します。
4.
個別最適化学習の実現
AIやLMSを活用し、一人ひとりに合った学びを提供します。
この改革は、TX社である東日本旅客鉄道がと共に進めるもので、街を「未来の豊かな生活の実験場」としています。JR東日本は、地域の未来を「学び」から構想し、社会の課題解決を図る基盤を作り出すことを目指しています。
次世代学習環境「OneRoom」の導入
特に、LX Hubで注目すべきは、カナダのX2O Media社が開発した「OneRoom」という没入型ハイブリッド学習環境の導入です。これは、教室にいる参加者とリモート参加者がリアルタイムで一体感を持つことができる次世代の学習プラットフォームです。具体的な特長は以下の通りです:
参加者の臨場感を高め、一体感を醸成します。
協働学習を促進し、参加者同士の交流を深めます。
振り返りの仕組みを提供し、次の学びに繋げます。
この「OneRoom」の導入により、学び合う新しいスタンダードを築くことが期待されています。
今後の展望
LX Hubは、企業や社会、行政が共に「未来を学び直す」ための、社会的な装置と言えるでしょう。今後は、他地域との連携を図りながら、学びの文化と変革力を再構築することに貢献していきます。
CeFILの概要
CeFIL(Center For Innovation Leaders)は2009年に設立された非営利団体で、日本経済団体連合会の支援のもと、経営戦略に沿った人材育成に取り組んでいます。これまで多くの企業と連携し、DX推進や企業変革の支援も行ってきました。
このように、「LX Hub」は日本における新しい学びの形を具現化し、未来の社会において求められる変化に対応できる人材を育成するための重要な拠点となることを目指しています。