岡山大学の若き研究者、仁科賞受賞で注目の的に

岡山大学の研究者が仁科賞を受賞

2025年3月18日、岡山県庁にて、岡山大学大学院自然科学研究科の田偉航さんと内藤秀文さんが「仁科賞」を受賞しました。この賞は、故仁科芳雄博士の功績を讃え、物理学や理工系分野で優れた成績を達成した大学院生に贈られるものです。授賞式では、岡山県知事の伊原木隆太氏が二人に賞状とトロフィーを手渡しました。

田さんは、繊維強化型の人工筋肉を製造する技術を確立し、内藤さんは分子シミュレーションを用いて溶質間の相互作用を解明する研究を行いました。これらの成果は、それぞれが目指す将来の応用可能性を示すもので、特に医療や産業界での利用が期待されています。

仁科博士の足跡

仁科芳雄博士は「現代日本物理学の父」と称され、岡山大学の前身である第六高等学校の卒業生です。博士は岡山大学や理学部の創設に貢献し、その功績は今も色あせることがありません。受賞式では、博士の名が再び人々の記憶に蘇りました。

受賞者の声

田偉航さんは、「このたびの栄誉に大変光栄に思います。研究を支えてくれた多くの方々に感謝申し上げ、今後も自身の研究が社会に貢献できるよう努めます」とコメント。彼は、人工筋肉の実用化を目指し、自国の中国と日本の架け橋となることを誓いました。

一方、内藤秀文さんも「仁科賞をいただき、嬉しく思います。岡山大学での研究が評価されたことは、私にとって大きな励みです」と語っています。彼は今後も研究に精進し続ける意向を示しました。

岡山大学の役割

岡山大学は、次世代の研究者を育成し、地域に根ざした特色ある研究活動を行っています。特に、大学院生への奨励金制度「OU-SPRING」は、優秀な人材を育てるための一環として注目を集めています。このプログラムでは、選ばれた学生に研究奨励費が支給され、研究に専念できる環境を整えています。

今回の受賞は、岡山大学が将来的に地域や国際社会において重要な役割を果たすことへの期待を一層高める結果となりました。地域中核・特色ある研究大学としての岡山大学の活動は、今後さらに注目されることでしょう。