2025年の夏休み宿題事情調査:自由研究の新たな挑戦
株式会社ベネッセコーポレーションが実施した調査によると、今の小学生の夏休みの宿題には、新しい形が見えてきています。2025年の調査では、全国の小学1年生から6年生1万6741人とその保護者2803人を対象に、宿題に関する意識を伺いました。特に目を引くのは、42%の家庭が「やってもやらなくてもいい」という任意制の宿題を導入しているという点です。
任意制宿題の広がり
調査によると、「自由研究」が最も多く、任意制の宿題であることに賛成の意見が69.8%と、大多数の保護者から支持を得ています。今まで伝統的に「全てやるもの」とされてきた宿題は、時代の流れとともに変化を迎えているのです。共働き家庭が増える中で、子どもに自由に宿題を選ばせることは、その人の成長を助ける側面もあります。
この任意性には多くのメリットがあり、保護者からは「子どもが自分のやる気をもって選んだ宿題に取り組む方が、学びが深まる」という声もありました。一方で、「やらなくてもいいとなると、宿題をやらない子が出てしまうのではないか」という危惧の声も少なくありません。このように、賛成意見と反対意見が入り混じる中で、今後の宿題のあり方が議論されています。
大変な宿題のトップは「自由研究」
調査から明らかになったのは、親子ともに「自由研究・工作」が最も大変に感じる宿題であるということです。実際に、自由研究に保護者が関わる割合は94.4%にも達しており、家庭内での協力が不可欠であることがわかります。子どもたちが直面する自由研究の課題は、テーマ設定からまとめ方まで、幅広く、親の専門知識やサポートが必要な場合も多いです。
自由研究に関する悩み
保護者の多くが自由研究のテーマ設定に悩んでいるとしています。子ども自身は「自由と言われても、何をすればいいかわからない」と感じてしまうことが多いようです。そのため、宿題を進める手助けに AI を活用する家庭も増えてきました。調査に応じた保護者からは、「自由研究のテーマ決めで生成AIを使わせたい」という意見も見られ、その利用が今後のトレンドとなる可能性があります。
新しい支援サービスとその効果
進研ゼミでは、自由研究のテーマ設定を助けるAIサービス「自由研究おたすけチャット」を提供しています。このサービスでは、AIが子どもの興味に基づいて一緒にテーマを考えたり、提案したりします。このような新しい取り組みは、従来の教育方法を変える可能性を秘めています。
また、夏休みの宿題をテーマにした特別講座や、アート、デジタル制作を体験できるイベントも実施されています。これらの活動は、子どもたちが周囲と差をつける自由研究に向けた刺激となるでしょう。
結論
今回の調査を通じて、夏休みの宿題のあり方や、親子の関わり方が徐々に変わってきていることが浮き彫りになりました。特に自由研究の重要性と、それに伴う課題は、今後も教育現場で注目され続けることでしょう。保護者はお子さまの自由な探求を見守りつつ、必要に応じて的確なサポートを行うことが求められています。ベネッセが提供するさまざまな情報とサービスを活用しながら、充実した夏休みを迎える準備をしてみてはいかがでしょうか。