姫路市が生成AIを活用した悩み相談窓口を開設、相談件数が約3倍に増加

姫路市がAIによる悩み相談を強化

兵庫県姫路市では、生成AIを利用した悩み相談窓口が開設され、多くの市民の支持を集めています。この取り組みは、株式会社ZIAIと共同で行われ、特に職員を増やすことなく521件の相談対応を実現しました。相談件数が約3倍に増加したことは、AIの導入が効果を上げていることを示しています。

背景

最近において、相談内容はますます複雑多様化しています。そのため、限られた職員で対応する現状を改善しなければなりません。姫路市の「福祉つながる窓口」は、ひきこもりや福祉に関する相談を一手に扱っていますが、アンケート調査では約30%の市民が何らかの悩みを抱えているものの相談できていない現状が判明しました。

AI活用による解決策

このような市民ニーズに対応するため、姫路市ではSNS相談や匿名性を重視した相談システムの検討が進められています。これによって、より多くの市民が相談しやすい環境が整えられるだけでなく、職員は本来の対面支援に集中できるようになります。

実証実験の詳細

ZIAIは、姫路市民を対象に「ZIAIモデル / 悩み相談AIチャットシステム」の一部機能を公開し、実施期間は10月17日から12月17日までです。周知にはQRコードや市の広報誌、ホームページを活用しました。

結果と反響

2ヶ月間で521件の相談に対してAIが自律的に対応し、その一部は市内の関係機関に案内されました。特に、利用者の過半数が10〜30代と、既存の相談窓口とは異なる層にもリーチしました。これにより、AIが若年層にも支持されていることが明らかになりました。傾聴AIとの対話時間は192時間に及び、最終的な満足度は70%、リピート率は24%でした。