高宮庭園茶寮で楽しむ「浮世絵」をテーマにした美食体験イベント

高宮庭園茶寮が贈る「秋の宵」

福岡市にある「高宮庭園茶寮」は、2025年11月1日から30日の間、毎年恒例の美食イベント「秋の宵」を開催します。今年のテーマは、江戸時代の文化を色濃く反映した「浮世絵」。このイベントは、食と芸術を組み合わせた全く新しい体験として、多くの来場者を楽しませています。

浮世絵に「味わう」体験

浮世絵は、葛飾北斎や歌川広重などの著名な絵師によって描かれた、日本の伝統的な絵画形式で、当時の生活や文化が鮮やかに表現されています。そのため、浮世絵の中に描かれた料理や風景には、香りや味といった文化的な背景が息づいています。

高宮庭園茶寮では、浮世絵作品に登場する食材を元にした特別なコース料理が用意されています。この「幽玄美食」は、ただ料理を味わうだけでなく、浮世絵を感じることのできる体験となっています。今回はその料理コースをいくつかご紹介します。

コース料理の一例

- 壱の皿: 漬け鰹の炙り黒にんにく醤油麹

- 関連作品: 魚づくし鰹に桜（歌川広重）

- 弐の皿: 宮崎県産鰻の蒲焼佐土原茄子むらさき山椒

- 関連作品: 北斎漫画十二編鰻登（葛飾北斎）

- 参の皿: かしわ柚子味噌漬け杉板焼き

- 関連作品: 群鶏（葛飾北斎）

- 魚: 真鯛貝出汁博多葱

- 関連作品: 鯛に山椒（歌川広重）

- 肉: 紅葉肉銀杏ビーツ

- 関連作品: 名所江戸百景びくにはし雪中（歌川広重）

- 締め: 蕎麦とろろ鰹節

- 関連作品: 北斎漫画十編無藝大食（葛飾北斎）

- 甘味: 煎茶蜜白玉餡子栗

- 関連作品: 名酒揃志ら玉（歌川国芳）

このように、コース料理は浮世絵の作品を基にした形で提供され、目でも楽しむだけでなく、香りや触覚でもその世界に浸ることができます。

日本庭園の情景

また、このイベントでは高宮庭園の素晴らしい日本庭園も体験できます。色づく木々をライトアップすることで、まるで浮世絵の中に迷い込んだかのような幻想的な風景を楽しむことができます。

そして、江戸時代の文化を感じる「菊見」体験も用意されています。会場内を菊の花で装飾し、秋の訪れを感じながら食事を楽しむことができるのです。これにより、参加者は視覚的、味覚的にだけでなく、文化的な体験も加わった多面的な楽しみを得ることができます。