音声AIの未来を切り拓くKotoba Technologiesが資金調達を実施
最近、SIP Capitalが音声生成AIの開発に取り組むKotoba Technologiesのシリーズシード2ラウンドに投資を行ったことが発表されました。このラウンドでは、非公開の出資額が明らかとなり、各方面から大きな注目が集まっています。
SIP Capitalについて
SIP Capitalは、アメリカを中心とした革新的な技術を持つ新興企業に対して、アーリーステージから投資を行う独立系の日米ベンチャーキャピタルです。音声AIなどの次世代テクノロジーへの投資がその特徴であり、長年の経験を背景に、変革的なイノベーションを目指す企業を支援しています。
Kotoba Technologiesのミッション
Kotoba Technologiesは、リアルタイム音声生成AIの開発を通じて、世界に貢献することをミッションとして掲げています。共同創業者の小島熙之CEOと笠井淳吾CTOは、著名な大学でコンピュータサイエンスの博士号を取得し、AI業界で豊富な経験を持ちます。
彼らは「富岳」を用いた日本語生成AIプロジェクト「Fugaku-LLM」を通じて一躍有名になり、AI分野の国際会議での受賞歴も多数あります。
さらなる資金調達の背景
今回のシリーズシード2ラウンドには、グロービス・キャピタル・パートナーズやブーストキャピタルなどの日米のベンチャーキャピタルだけでなく、著名なエンジェル投資家たちも参加しています。特に、Hugging Faceの共同創業者であるThomas Wolf氏やMetaのリサーチマネージャーであるLuke Zettlemoyer氏など、AI分野の権威たちがその名を連ねています。
このラウンドで調達された資金は、音声生成AIモデルの開発や新製品の実装のために使われるとされています。さらに、機械学習エンジニアやアプリ開発者の採用、ビジネス部門の強化も図る予定です。研究開発から事業化への移行を加速するための体制を整えることに焦点をあてているのです。
音声AIアプリの成功
Kotoba Technologiesは、すでにApp Storeで同時通訳を提供するiOSアプリ「同時通訳 - リアルタイム音声翻訳の新境地」を公開しており、ユーザーから高い評価を受けています。公開から約3ヶ月で50万回のユーザーセッションを達成し、その可能性を広げています。
今後は、音声から音声へと自然で流暢なリアルタイム翻訳を実現する新機能の追加や、企業や開発者向けにAPIを提供する計画も進行中です。2025年7月からは、音声エージェントを支えるASRのAPIを商業化する予定です。
業界の専門家の加入
また、Kotoba Technologiesは、Chief Business Officer(CBO)に下村勇介氏を迎え入れることを発表しました。彼はAI事業での豊富な経験を持ち、同社の成長に大きく寄与することでしょう。
まとめ
Kotoba Technologiesの取り組みは、音声AIの未来を見据えたものです。SIP Capitalと共に成長を続け、音声生成AIの分野での新しい潮流を生み出すことに期待が寄せられます。これからの展開から目が離せません。