大阪市の救急車利用に関するお願い:救える命を救うために、適切な利用を

大阪市における救急車の現状:増加する利用と課題



大阪市では、救急車の利用が年々増加しており、令和5年には約26万件と過去最多を記録しました。これは前年比で約8%増という大幅な増加です。特に、1日あたりの救急出場件数は最大982件に達しており、救急隊の負担は増大しています。

しかし、救急車の数は限られています。緊急性の低い利用が増えることで、真に緊急性の高い病気やケガで救急車を必要とする方の到着が遅れてしまう可能性があります。

救急車の適切な利用:軽症での利用は控えましょう



救急搬送された方の約6割が軽症であり、そのうち2割は複数回利用しているというデータがあります。救急車は、命に関わる緊急性の高い場合に利用すべきものです。軽症の場合には、病院への受診や、かかりつけ医への相談などを検討しましょう。

救急車利用を迷ったときは?



救急車を呼ぶべきかどうか迷ったときは、救急安心センターおおさか(#7119)に相談することができます。看護師が医師の支援体制のもと、症状の緊急性を判断し、必要であれば119番へ電話を転送します。

緊急性の低い場合の搬送方法



救急車を呼ぶほどではないが、ストレッチャーや車椅子に乗ったままの状態で病院等へ行きたい場合は、民間事業者(患者等搬送事業者)の利用も検討できます。大阪市のホームページでは、一定の要件を満たした事業者を紹介しています。

救急車を必要としない病気やケガの予防



日頃から健康に気を配り、熱中症などの予防に努めることで、救急車を呼ぶ事態を減らすことができます。大阪市のホームページでは、予防に関する情報も提供しています。

救急車の不足とコールトリアージ



救急車の需要が供給を上回る状況では、お待ちいただく場合もあります。救える命を救うために、大阪市消防局では、119番通報受信時に災害や救急事案の緊急度を識別判定し、緊急度の高い傷病者の元へ救急車を優先的に出場させる「コールトリアージ」を実施しています。市民の皆様のご理解とご協力をお願いします。

大阪市の救急体制のさらなる強化:市民との連携がカギ



大阪市は、今後も救急体制の強化に取り組む必要があります。救急車の増車や、救急隊員の増員などが考えられますが、財政面や人材確保の課題もあります。

そこで重要となるのが、市民一人ひとりの意識改革です。適切な救急車の利用は、救急隊の負担軽減だけでなく、真に助けを必要とする方の命を救うことに繋がります。

大阪市は、市民向けの啓発活動や、救急安心センターおおさかの利用促進などを通じて、適切な救急車の利用を呼びかけていきます。

さらに、民間事業者との連携強化や、地域住民による救急活動への参加促進なども検討していく必要があります。

今後の展望:市民と行政が協力し、より安全な大阪市へ



大阪市は、市民と行政が協力することで、より安全な街づくりを目指していきます。救急車の適切な利用は、市民一人ひとりの意識と行動によって大きく変わります。

大阪市消防局は、市民の皆様と連携し、命を守るための取り組みを継続していきます。

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