AIチャットボット「サポリィ(Sappoly)」の導入背景
株式会社コアモバイルが開発したAIチャットボット「サポリィ(Sappoly)」が、島根県松江市に本社を構える株式会社今井書店へ導入されました。このチャットボットは、同社が運営する書店マネー決済アプリ「BookStore」のカスタマーサポートを支援します。
導入の経緯について、今井書店の店売部営業推進グループ担当者、杉野竜太氏にお話を伺いました。彼は、書店業界でもAI技術を活用したカスタマーサポートの重要性が高まっていると述べ、「お客様が自ら疑問を解決できる環境を整えることが必要だ」と考えた背景を説明しました。
具体的には、BookStoreアプリのサービスが開始されてから約1年が経ち、問い合わせ件数が増加する中で、現在のスタッフの負担が大きな問題であると認識していました。単純にスタッフを増やす方法も考えられたものの、それでは根本的な解決にはならないと判断し、AIチャットボットを導入する方針を決定したとのことです。特に「サポリィ」は、お客様の利便性を向上させつつ、スタッフの業務負担も軽減できる点が大きな魅力となりました。
今後の展望
「サポリィ」の導入により、今井書店はさまざまな機能強化を目指しています。杉野氏は今後の展望について、店舗在庫システムと連携した機能を導入予定であると語りました。これにより、書籍の在庫問い合わせにリアルタイムで応答できるようになり、さらに在庫情報だけでなく、どの店舗のどの棚にその書籍が陳列されているかまでユーザーに提供できるように設計されています。
また、書籍が店舗にない場合は、BookStoreアプリを通じて通信販売サイトへスムーズに誘導することで、利用者が求める商品に出会いやすくする方針です。これにより、顧客満足度の向上が期待されます。
「サポリィ」の将来的な機能
杉野氏は、将来的には「サポリィ」に購買データや全店の売上ランキングを活用し、各顧客にぴったりの書籍を提案する機能の実現を希望しています。さらに、顧客からの質問に対してAIが即座に回答できるようになり、特に「昨日の〇〇新聞の広告で紹介されていた本を探しています」という具体的なリクエストにも応じられるようになるという目標を掲げています。これにより、「AI書店員」と呼ばれる存在が誕生することを期待しています。
AIチャットボット「サポリィ(Sappoly)」の特色
「サポリィ」は、他のASPサービスとは異なり、独自のシステムに組み込むことが可能で、オリジナルの機能改修も可能です。また、FAQの対応だけではなく、在庫確認や店舗案内など多岐にわたるサービスを提供できます。さらに、生成AIとの連携も視野に入れられており、今後の活用の幅が広がることでしょう。
まとめ
AIチャットボット「サポリィ(Sappoly)」の導入は、今井書店にとって画期的な一歩であり、顧客体験を向上させる手段として期待されています。AI技術を活用することで、従来の店舗サポートの形が変わりつつある中、今後の動向が非常に楽しみです。お客様とスタッフ双方にとって、より良い環境作りを目指して進化を遂げていくことでしょう。