特別な手袋の物語
2023-08-31 14:00:02

先天性障害を持つ子どもたちへ、特別な手袋を届けるNPOの挑戦

「私だけの手袋」との出会い



東京都立川市に本拠を置くNPO法人Hand&Foot。先天性四肢障害を持つ子どもたちのための手袋を製作するプロジェクトが、2023年8月までに70双を超える手袋を届けました。

浅原ゆき理事の想い


このプロジェクトは、10年前に始まりました。代表理事の浅原ゆきさんが、先天性指の欠損「裂手症」を持つ娘を育てる中で、同じような障害を抱える子どもたちが快適に生活を送れるようにとの願いから生まれました。

当初は小規模な家族会でしたが、2016年にNPO法人化し、現在では約1200家族が登録されています。この団体の目的は、手足の形が異なる子どもたちやその家族同士がつながり、支え合うことです。

サンエース株式会社とのコラボレーション


この手袋製作プロジェクトには、1966年設立のサンエース株式会社が深く関与しています。社長の深田さんがHand&Footの記事を見つけたことがきっかけで、両者が協力して手袋製作の道筋が開かれました。サンエースは、手袋だけでなく、ベルトやハンドバッグの製造販売も手掛ける企業で、全ての人に優しいデザインを追求しています。

プロジェクトでは、手の型を取り、試作品を作成し、家族のフィードバックを受けながら改良を重ねてきました。その努力は、使いやすさと安全性を兼ね備えた手袋の完成につながりました。

たくさんの工夫と努力


オーダーメイドの手袋には、特に気を配った機能があります。手首部分にはゴムが入っており、手の広がりがない子どもでも抜けにくくなっています。さらに、ポケットが付いているため、装着する際のストレスを軽減しています。試作品での実績から、保護者からも高い評価を得ています。

喜びの声


実際に手袋を受け取った家族からは、感動の声が贈られています。「自分だけの手袋を手にした瞬間、子どもが見せた笑顔は忘れられない」「開封した瞬間の喜びは、何物にも代えがたい」といった声が寄せられ、手袋の存在がどれほど彼らの生活を豊かにしているかを物語っています。

多くの家庭では、市販の手袋が合わずに手作りをしたり、使えなかったりといった状況が続いていました。そんな中で、自分の手に合った世界に一つだけの手袋を作れる機会が、子どもたちに新たな選択肢を提供しています。

NPO法人Hand&Footの未来


Hand&Footは、「誰もが自分らしく生きる社会の実現」を目指しています。手足の形が異なることが特別ではなく、むしろそのことが個性であり、社会での多様性を受け入れる文化を広めようとしています。手袋制作者たちの思いが込められたこの手袋制作プロジェクトは、知識や理解を広げる足がかりともなっています。

今後も、手袋製作受付は続き、月に3双のペースでオーダーを受け付けています。さぁ、あなたもこの特別な手袋の一員となりませんか?

オーダーメイド手袋の詳細については、こちらをご覧ください。

さいごに


このNPO法人Hand&Footの取り組みは、特別な手袋が単なる物以上のものとなることを証明しています。それは、希望や自信、そして理解という形で子どもたちの生活を豊かにするものです。今後もその活動を応援していきたいと思います。

会社情報

会社名
特定非営利活動法人Hand&Foot
住所
東京都立川市錦町1-4-11モナーク立川304
電話番号

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