環境省が推進する「令和7年度バリューチェーン全体での脱炭素化推進モデル事業」が、新たに対象企業の募集を開始しました。このモデル事業は、株式会社エスプールブルードットグリーン(以下、ブルードットグリーン)が、デロイト トーマツ グループと一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO)と連携し、バリューチェーン全体での温室効果ガス(GHG)排出量削減を目的としています。
政府の取り組みと企業の役割
政府の「地球温暖化対策計画」では、気候変動対策を企業経営の重要課題として位置づけ、脱炭素経営を促進するためには、バリューチェーン全体での排出量算定と削減が不可欠であるとしています。このため、企業は自社内の排出量(スクープ1及び2)を削減するだけでなく、自社のバリューチェーンにある他の企業の排出量(スクープ3)の削減にも取り組む必要があります。
本事業は、企業同士が相互に協力し合いながらこの目標を達成することを目指しています。具体的には、各企業が取引先の排出量を明確にし、削減計画を策定するためのエンゲージメント活動を支援します。また、業界全体でデータを共有し、後発企業を支えるための共通ルールや方針を策定するためのガイダンスも提供されます。
公募の詳細とウェビナーの開催
本事業への公募に際しては、ウェビナーも行われる予定です。このウェビナーでは、エンゲージメントの重要性、公募に関する具体的な実施事項や選定基準について詳しく説明されるほか、過去の採択事業者も登壇予定です。ウェビナーの日程は、令和7年5月19日(月曜日)15時から16時までで、オンライン開催となります。
エンゲージメントの具体的な取り組み
本事業は、以下の2つのパターンとして実施される予定です。
① 個社が構成企業(取引先企業)に対して行うエンゲージメントの取り組み
② 業界団体が業界全体の共通ルールやガイドライン作成に向けた取り組み
これらの取り組みでは、応募企業がグループを形成し、代表者が公募に応募する形になります。また、構成企業として金融機関などの支援機関を含めることも可能です。
応募方法と締切
公募は、令和7年5月13日から6月16日17時までの間に行われます。応募に関しては、詳しい情報が環境省の公式サイトに掲載されていますので、そちらを参照してください。各企業による積極的な応募が期待されており、共に脱炭素に向けた先進的なモデル事例を創出することが求められています。
連絡先と、今後の展望
本事業に関する問い合わせは、バリューチェーン全体での脱炭素化推進モデル事業事務局(デロイト トーマツ、ブルードットグリーン、SuMPO)にて受け付けています。メールアドレスは、
[email protected]です。企業自らが積極的な行動を取ることで、持続可能な社会の実現に向けた大きな一歩を踏み出せることでしょう。これからの企業の取り組みに期待が高まります。