柳井工業が切り開く新たな雇用の形
新型コロナウイルスの影響が長期化し、経済の様々な側面で影響が続いている中、企業は新たな戦略を模索しています。その中でも特に目を引くのが、柳井工業が導入した「ES(エキスパート・シェア)採用」です。この制度は、他社からの雇用シェアを通じて、必要な労働力を確保することを目的としています。
背景にある製造業の厳しい現状
国の労働力調査によると、製造業では近年多くの従業員が職を失っている一方で、建設業界では依然として人手不足が問題視されています。柳井工業が属するプラントメンテナンス業界も同様で、この状況を解決するために「在籍型出向」という新しい試みを導入することにしました。
この仕組みは、出向元の企業から従業員を受け入れつつ、雇用を維持できるというものです。これにより、各企業間で雇用を守り合いながら、生産性を向上させることが期待されています。
ES採用とは何か?
ES採用は、即戦力となる人材を他社から受け入れることを目的としており、特に製造業で培った経験や技術を持つ方々に注目しています。具体的には、自動車整備士や工場での管理経験を持つ方々が対象で、柳井工業での業務に即応できる素質を有していると考えられています。
本制度は、月の平均残業時間を10時間以下に抑えるなど、働きやすい環境の整備にも力を入れています。また、給与についても業界での多重請負による低賃金化を排除し、個々の知識や実力に応じてしっかり評価する給与体制を整えています。
業務内容と働く環境
ES採用に参加する従業員は、プラント内の回転機のメンテナンス作業に携わります。勤務形態としては、8:00から17:00までのシフトで、2時間の休憩を含みます。また、勤務地は大分市をはじめ、千葉県市原市、三重県四日市市、愛知県知多市など多岐にわたります。出張もありますが、そこでも従業員の福利厚生に配慮し、一人部屋を確保するなど、快適な働きができるように配慮しています。
出向の仕組みとその利点
「在籍型出向」は、出向元での雇用が維持されるため、従業員が解雇されることなく新たな職場での経験を積む機会を得ることができます。一方で、出向先である企業にとっては即戦力を迅速に増やせるため、労働力の不足を解消する手助けとなります。両者にとってメリットが多いこの制度は、今後他の業界でも普及が期待されます。
柳井工業の取り組みへの期待
柳井工業は「機械エンジニアを誇りに思える仕事にする」というミッションを掲げ、プラントの回転機のメンテナンス事業を展開しています。新たに導入されたES採用は、そのミッションに基づいた雇用の確保の試みであり、労働力のシェアリングによって企業間で雇用を守る新たな形を示すものと言えるでしょう。今後の展開に注目が集まります。
連絡先情報
柳井工業の採用に関するさらに詳しい情報は、
柳井工業採用サイトをご覧ください。また、企業の出向希望についての問い合わせは、
[email protected]までご連絡ください。