川西市の子どもに関する施策を紹介
2023年10月10日、兵庫県川西市では、こども家庭庁の視察が行われました。これは、同市が取り組む子どもに関する様々な施策を見ていただく良い機会となりました。川西市の子ども施策は、地域の子どもたちが安全で健やかに育つための基盤を築いています。
川西市子どもの人権オンブズパーソン
まず、川西市の「子どもの人権オンブズパーソン」制度に注目が集まりました。この制度は、不登校やいじめ、交友関係や家族関係などで悩む子どもたちのSOSを受け止め、人権侵害からの保護や救済を目的としています。特に全国的にも先駆けて、市の条例に基づいて設立された公的な第三者機関であり、家族や先生とは異なる立場で子どもたちの声に耳を傾け、最も適切な解決策を一緒に考えます。さらに、川西市に在住・在学・在勤の18歳までの子どもについては大人も相談が可能で、その幅広いサポート体制が評価されています。
この訪問日には、オンブズパーソン制度の仕組みや最近の取り組み、相談状況が紹介され、加えて駅前にある「子どもオンブズくらぶ」の視察も行われました。このような取り組みを通じて、川西市は子どもたちが安心して過ごせる環境の実現を目指しています。
こども・若者参加条例
次に、川西市はすべての子どもや若者が自身の意見を表明でき、まちづくりに参加する機会を保証するために、2025年4月1日に「川西市こども・若者参加条例」を施行します。この条例は、子どもたちが多様な場で意見を表現できるよう、地域の団体や市民と連携して進められます。新しい世代が自分たちの声を発信する場を設けることで、社会の一員として育っていくことを後押しします。
こども若者相談センター
さらに、川西市には県内初となる「こども若者相談センター」が設立されています。このセンターでは、妊娠や出産、育児の支援から、ひきこもりや不登校の相談まで幅広く対応しています。
視察当日、川西市火打1丁目に位置するキセラ川西プラザ内のセンターも訪問しました。センターには複数の部屋や設備が整っており、保健師や保育士による未就学児向けの相談が行われています。また、乳幼児を持つ保護者が気軽に利用できるプレイルームが開放され、一時預かり保育も提供されています。
2階には、家庭総合相談員や臨床心理士、スクールソーシャルワーカーがいて、詳しい養育相談や教育相談、さらには言語訓練も行われています。このような包括的なサポート体制により、児童虐待への対応や、ニートやひきこもりの問題にも力を入れています。
このような取り組みを進めることで、川西市は子どもたちが自分らしく、安心して成長できる社会の実現を着実に進めています。今後も川西市は子どもに優しい街づくりを目指し、様々な施策を展開していくことでしょう。