アジレントが発表した8850ガスクロマトグラフの新機能とは
アジレントの8850ガスクロマトグラフに新機能が追加
アジレント・テクノロジー株式会社は、「Agilent 8850 ガスクロマトグラフ(GC)」の機能強化を発表しました。この新製品は、シングル及びトリプル四重極質量分析(MS)システムとの高い互換性を提供し、ラボの生産性を劇的に向上させます。8850 GC は、コンパクトなデザインと共に、最高クラスの速度と省スペース性を誇っており、特に高速・高性能な分析が求められるラボにおいて威力を発揮します。
8850 GC の質量分析への対応により、複雑なサンプルの同定および定量能力が飛躍的に向上します。これにより、化学、エネルギー、食品、環境、および法医学といった多岐にわたるアプリケーションへの適用が可能となります。特にMSは高感度かつ特異性が高いため、微量物質の正確な測定を実現します。
温度範囲の拡大と互換性の向上
8850 GCに搭載された新機能には、温度範囲の拡大やCTC PAL3シリーズ2オートサンプラシステムとの互換性、マルチモード注入口(MMI)、バックフラッシュ機能があります。これらの機能は、ハイスループットラボや複雑なサンプル分析においてMSを容易に利用できるように設計されています。このおかげで、研究や産業のさまざまな分野でのアプリケーションが拡大し、より多くの分野で利用可能になります。
アジレントの応用市場グループのプレジデント、マイク・ザン氏は、「8850 GCに質量分析機能を追加し、その改良を進めています。顧客のニーズに応えるため、革新を追求しています」と述べています。
コンパクトさと持続可能性の両立
アジレントのガスフェーズ事業本部のマーケティング担当アソシエイトバイスプレジデント、ジム・ギアリング氏は、「8850 GCはコンパクトなサイズ、少ない電力及びガス消費量、革新的な設計と機能拡張の特長を持っています。これにより、ラボは分析と持続可能性の目標を達成しやすくなります」と強調します。
8850 GCは、オーブンの昇温速度が最大300℃/minで、冷却時間も短いため、スループットとターンアラウンドタイムを大幅に改善することが可能です。さらに、他のベンチトップ GCに比べて消費電力は45%も少ないため、エネルギーコストの削減と持続可能性の向上が実現できます。この8850 GCをAgilent 5977C、7000E、7010D MSシステムと組み合わせることで、速度と機器のインテリジェンスが向上し、高性能な分析や環境分析が効率的に行えるようになります。
今後の活動
8850 GCの詳細については、ライブイベント「At Home on Any Bench: High-Performance GC/MS for Every Lab」でも紹介されています。このイベントでは、8850 GCの実力を活かした分析時間の短縮や効率性の向上について詳しく説明されています。
アジレント・テクノロジーは、分析ラボや臨床検査室向けのテクノロジーにおいてグローバルリーダーとしての地位を確立しています。2024年度の売上高は651億米ドルを超え、全世界で18,000人以上の従業員を有しています。アジレントの最新情報は、公式ウェブサイトやソーシャルメディアで確認できます。
会社情報
- 会社名
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アジレント・テクノロジー株式会社
- 住所
- 東京都八王子市高倉町9-1
- 電話番号
-
042-660-3111