シチズン時計のヘルスケアアプリ開発にCacooが貢献

シチズン時計の挑戦とCacooの役割

シチズン時計株式会社とシチズン・システムズ株式会社が、新たなヘルスケア市場へ進出するために、アプリ開発プロジェクトを始動させました。このプロジェクトには四社約30名が参加し、時間を効率的に管理しながら進めるために、株式会社ヌーラボが提供するオンライン作図ツール「Cacoo」を導入しました。これにより、チーム間の情報共有や意思疎通がスムーズになり、開発プロセスが大きく改善されることが期待されています。

Cacooを導入する背景とは？

シチズングループは、2022年に初めての自社開発アプリとなる「Health Scan」の開発に取り組み始めました。時計事業で培った小型精密技術を活かし、血圧計や体温計などのヘルスケア製品を展開し、アプリ無しでは競争力を保つことが困難な状況にありました。

しかし、複数の企業や部門との協力が必要だったため、従来のツールでは情報のセキュリティやアクセス権限の制限がネックとなり、コミュニケーションが阻害されていました。Cacooの導入により、リアルタイムな共同作業が可能となったことで、この問題を克服する手助けとなりました。

Cacoo導入による効果

1. リアルタイムな共同編集

Cacooのリアルタイム編集機能を利用することで、チームメンバーは同時に図を作成・編集できるようになりました。これにより従来の口頭やテキストのみでは伝わりにくい情報も、図示することで明確に伝えることが可能になりました。チームはまるで「モブプログラミング」のように、協力しながら作業を進めています。

2. 認識の統一と業務フローの効率化

プロジェクトでは、必要なシステム構成図やユーザーストーリーをCacoo上で作成しています。全メンバーが共通の図を参照することで、情報の不一致を防ぎ、迅速な意思決定が可能な環境が整いました。また、仕様共有の際からCacooを使用することで、開発プロセスにおける透明性も向上しています。

3. 直感的な操作でのスムーズな導入

多くのメンバーがCacooを初めて使用する状況でしたが、その直感的なインターフェイスのおかげで、特別なトレーニングを必要とせずにスムーズに導入が進みました。豊富なアイコンとテンプレートのおかげで、AWSのシステム構成図やフローチャートの作成も容易に行えています。

メンバーのコメント

シチズン時計のルドルフ氏と入氏、シチズン・システムズの浅原氏は、Cacoo導入の効果を太鼓判を押します。「リアルタイムな共同編集が可能になり、複雑な図の作成と情報共有がスムーズになった。これによりプロジェクトは円滑に進行している」と述べています。

また、CacooはQAチームとの連携にも寄与しており、バグの報告や検証結果を可視化していることで、テキストだけでは伝えにくい情報を正確に共有することが可能になりました。

今後の展望

シチズン時計にとって、今回のアプリ開発は“ファーストペンギン”事業であり、今後さらなる成長を目指しています。また、労働人口の減少に伴い、チームを構成するメンバーや雇用形態が多様化する中、株式会社ヌーラボはリアルタイムでのチームワークマネジメントの重要性を認識しています。今後もユーザーニーズに応じてBacklogやCacooのさらなる改善に取り組む意向です。