ユニ・チャームとサントリーによる新しい輸送システムのスタート
ユニ・チャーム株式会社の生産子会社であるユニ・チャームプロダクツ株式会社とサントリーグループは、今後の物流業界の課題に対処するため、新たな輸送手段を導入します。2025年11月から、関東と四国を結ぶ鉄道コンテナによる長距離往復輸送が本格的に始まります。この取り組みは、環境保護と物流効率の向上を同時に実現することを目指しています。
取り組みの内容と目的
これまで、ユニ・チャームプロダクツとサントリーは、トラックによる片道運行で荷物を輸送していましたが、今回の取り組みにより、鉄道を活用したコンテナ輸送に切り替えます。往路では四国から関東へユニ・チャームグループの衛生用品が、復路では関東から四国へサントリーの酒類や清涼飲料製品が輸送されます。この変更により、年間約200台分のトラック運行が削減され、二酸化炭素(CO₂)排出量も約180トンの削減が見込まれています。
昨今、物流業界はドライバー不足や輸送費の上昇、地球環境への影響といったさまざまな課題に直面しています。ユニ・チャームとサントリーは、こうした問題に対して企業間の連携を強化し、効率的な輸送を実現することで、持続可能な物流体系の確立に貢献していきます。
受賞歴
この二社は、トラックによるリレー形式のラウンド輸送を行っており、2024年12月には経済産業省と国土交通省から「令和6年度 物流パートナーシップ優良事業者表彰」の「グリーン物流パートナーシップ会議 特別賞」を受賞しています。これは、環境への配慮が評価された結果であり、今後の取り組みにも期待が高まっています。
未来への展望
ユニ・チャームとサントリーは、今後も持続可能な物流を目指し、環境問題や社会課題の解決に取り組んでいく方針です。これにより、SDGs(持続可能な開発目標)達成への貢献を同時に進めていきます。新たな輸送システムの導入は、単なる物流効率の向上だけでなく、環境と社会への責任も果たすことを目指しています。さらなる技術革新や企業間の協力を通じて、持続可能な社会を築いていくことが期待されています。
この取り組みは、民間企業の協力による新たなビジネスモデルの方向性を示すものであり、今後の物流業界のスタンダードに成り得る可能性があります。ユニ・チャームとサントリーの挑戦が、他の企業にも広がることを願っています。