SailPointが発表した新製品、マシンアイデンティティの安全性向上へ
SailPoint Machine Identity Securityの登場
企業向けアイデンティティセキュリティをリードするSailPoint Technologies, Inc.が新製品「SailPoint Machine Identity Security」を発表しました。これにより、マシンアカウント、例えばサービスアカウントやボットなどの管理が専門的に行えるようになります。これは、企業内のアイデンティティの管理を一層簡潔に、かつ包括的にするためのソリューションです。
この新製品は、SailPoint Atlasプラットフォームの上に構築されており、ヒューマンアイデンティティとマシンアイデンティティのセキュリティプロセスを統合します。その結果、企業全体でのアイデンティティ管理がこれまで以上に効率的になります。
マシンアイデンティティを管理する現状の課題
最近のDimensional Research社による調査によれば、調査に参加した企業の66%が、依然として手作業に依存してマシンアイデンティティを管理していることがわかりました。この現状により、リアルタイムでアクティブなマシンアイデンティティを確認できている企業は、実に38%に過ぎず、多くの企業が管理上の難題を抱えていることが明らかとなりました。アイデンティティ管理担当者の72%が、「マシンアイデンティティの管理はヒューマンアイデンティティよりも難しい」と感じており、効率的で自動化されたソリューションの必要性が高まっていることも表れています。
さらに、セキュリティ担当者の88%が非アクティブなマシンアイデンティティの削除がシステム障害を引き起こすことを懸念しています。この問題は、可視化と制御の欠如が不要なリスクを生んでいることを示しています。また、多くの企業がヒューマンアイデンティティよりも多くのマシンアイデンティティを管理しており、将来的にはその数が約30%増加すると予測されています。サイバー攻撃者がマシンアイデンティティを狙う事例が増加する中、効果的な管理が求められています。
SailPoint Machine Identity Securityの機能
SailPoint Machine Identity Securityは、管理されていないマシンアイデンティティに関連するリスクを軽減し、組織のセキュリティ体制を強化します。これにより、マシンアカウントの検出、分類、タグ付けを迅速に行うことができ、常に最新の人間の責任者(所有者)を割り当てることが可能になります。また、不要なアカウントや権限を無効化するためのアクセス権限の審査や棚卸も適切に実施できます。
この新しいソリューションは、企業がマシンアイデンティティの可視化と制御を確保し、アイデンティティセキュリティプロセスの合理化と管理を実現するのに役立ちます。さらに、自動化されたガバナンスとライフサイクル管理により、コンプライアンスの信頼性を高め、規制要件に対する懸念を払拭することも可能です。
ベン・コーディ氏、SailPointのプロダクトマネジメントシニア・バイスプレジデントは、「マシンアイデンティティは、ヒューマンアイデンティティ同様にサイバー攻撃の標的になりやすい」と述べています。この発言からは、両者を同等に扱う適切な管理が求められていることがわかります。SailPoint Machine Identity Securityは、ヒューマン及びマシン両方のアイデンティティを厳格な基準で管理し、手作業の介入を最小限に抑えた自動化を実現します。
これからの展望
SailPointは、企業がアプリケーションやデータを安全に使用できるよう、アイデンティティという観点から支援を行っています。今後もアイデンティティセキュリティの進化を確かなものにし、企業が安全で効率的なテクノロジーエコシステムを築くための力を提供し続けることでしょう。SailPoint Machine Identity Securityは、その一翼を担う重要な製品として、今後の展開が期待されます。
会社情報
- 会社名
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SailPoint テクノロジーズジャパン 合同会社
- 住所
- 東京都港区赤坂2丁目23番1号アークヒルズフロントタワーRoP806号
- 電話番号
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