中堅・中小企業の成長戦略における投資傾向を探る
2024年度の中堅・中小企業の成長戦略についての調査を、株式会社タナベコンサルティングが実施しました。このアンケートでは、全国の企業経営者や役員、幹部などを対象に、企業の成長に関するさまざまな側面が調査されています。
投資対象としての人材育成の重要性
調査結果から、中堅企業では71.8%、中小企業では64.4%の企業が「人材育成・採用活動」を投資対象として重視していることがわかりました。この数値は、企業の成長において人材の強化がいかに重要かを示しています。特に中堅企業では、社員研修や新卒採用の充実が見られ、新しい人材の育成に積極的な姿勢が伺えます。
DX投資の傾向
また、DX(デジタルトランスフォーメーション)への投資については、中堅企業か中小企業かを問わず「システム基盤の構築」が最も重視されていることが明らかになりました。中堅企業では46件、中小企業では34件という結果が示しており、どちらの企業もデジタル化に向けた基盤固めに取り組んでいることがわかります。
経営課題としての人材確保
調査では、約8割の中堅・中小企業が「人材確保・育成」を経営課題としていると回答しています。具体的には、中堅企業の83.5%、中小企業の75.6%がこの問題を挙げています。さらに、売上や利益の向上、新規事業開拓を次に影響を及ぼす重要な課題と捉えています。
新入社員研修の動向
新入社員研修について、中堅企業では55.3%の企業が強化に取り組んでいる一方で、中小企業では28.9%にとどまっており、この点においても差が顕著です。特に中小企業は、シニア層の活用を進めるなどして、若手不足を補おうとしている様子が見受けられます。
海外市場への参入意向
さて、海外市場への参入意向については、両者ともに約1割という消極的な姿勢が見られました。この傾向は、将来的な成長機会を失う可能性があることから、注意が必要です。
新規事業開発の意欲
さらに、約4割の中堅・中小企業が「新規事業の展開」に対する投資を検討していることが明らかになりました。中堅企業では37.9%、中小企業では40.0%がこの新たなビジネスチャンスを追求するとしています。これは、イノベーションによる競争力向上を目指す企業の姿勢を反映しています。
専門家の見解
タナベコンサルティングの専門家によれば、企業は短期的な成果を追求するだけでなく、長期的な視点での戦略構築が求められています。企業が直面する課題を理解し、それに対応する基盤を持つことで、将来的な成長の芽を育むことが可能となります。
このレポートは、企業がどのように成長戦略を構築しているか、その姿勢や課題を捉えた貴重なものです。今後の企業運営において、これらのデータがどのように活用されるか注目されます。