日本初の全染色体検査を提供するNIPTの新展開
2020年6月19日より、日本国内で初めて全染色体の検査および微小欠失症候群に対応したNIPT(無侵襲性出生前遺伝学的検査)が導入されます。この重要な検査は、これまでアメリカのベリナタ社で行われてきましたが、今後は株式会社Human Investorが実施します。これにより、海外からの輸送による時間的な制約やコストが削減され、より迅速で高度な検査が提供できる見通しです。
この新しい検査方法では、単胎児に対しては全染色体の異数性や5種類の微小欠失症候群の検出に加え、染色体全領域の微小欠失や重複も分析します。これにより、従来報告されていた58種類の微小欠失症候群や微小重複症候群を検出することが可能になります。さらに、双胎児に関しても検査できますが、こちらは限られた染色体の検出にとどまります。国内検査の特性を活かし、検査結果は最短2日、最長6日のスピードで報告されるため、妊婦の方々に安心感を提供します。
検査を行う上で使用される次世代遺伝子読み取り機は、世界的に評価の高いイルミナ社の「NextSeq 550DX」に移行しました。この機器は、欧米の臨床で既に使用されている最新鋭のもので、様々な点で従来の検査方法からの進化を遂げています。特に、FreeDNAをPair End Readでシークエンスすることで、DNAフラグメントの長さを正確に測定し、母体と胎児のDNA比率を高精度で特定することが可能となりました。
また、検査結果の精度向上には新たな統計的アプローチも導入され、LLR(対数尤度比)の概念を取り入れて、より信頼性のある判定を実現しています。この新しいスコアリングシステムによって、母体と胎児のDNA比率の計算が従来以上に正確に行われ、その結果は電子メールで迅速に伝えられます。
患者の安全性を確保するために、採血時に施されるバーコードによって情報が一元管理され、検査機器への読み込み時にも患者の取り間違いを防ぎます。また、検査進捗がわかるURLが発行され、患者は自身の検査状況をリアルタイムで確認できます。これにより、検査結果を待つ時間が長く感じられる妊婦ごとの不安を軽減し、より安心して検査に臨むことができるシステムが整っています。
これからも、株式会社Human Investorは国内で全ての検査を行うことに注力し、正確性、迅速さ、コスト面の改善を図りながら、妊婦の方々により多くの検査の機会を提供していく予定です。医療分野における最新のインターネット技術を駆使し、より良い医療を提供することを目指しています。
興味がある方は、医療法人社団福美会 ヒロクリニックNIPTの公式サイトを訪れてみてください。
ヒロクリニックNIPT