老舗とんかつ専門店KYKがアプリ導入を実現
関西を中心にファンを持つとんかつ専門店「とんかつKYK」が、アプリ開発プラットフォーム「iSIN」を用いて自社アプリを導入しました。この取り組みは、顧客ロイヤリティの向上を目的としており、実際にリリースからわずか半年で34,116人のユーザーを獲得。さらに月間アクティブユーザー(MAU)は11,000人と、その成果に注目が集まっています。特筆すべきは、クーポンの平均利用率が29.26%と高い数値を記録している点です。
導入の背景
このプロジェクトを率いるのは株式会社曲田商店の営業部長、山田良樹氏とシステム部課長、原田篤氏です。彼らが直面していたのは、従来の紙スタンプカードの運用の煩雑さや、LINE公式アカウントへの依存でした。毎年10万枚のスタンプカードを発行・回収することは非常に手間がかかり、また顧客情報も把握しきれませんでした。さらに、LINEでは情報配信の制限があり、本来の「お得情報」を顧客に届けることができなかったため、顧客との絆が薄れることも心配されていました。
自社アプリ導入のメリット
アプリ導入の決め手は、自社の顧客資産を育てるための「借り物ではない」プラットフォームの重要性です。山田氏は、「顧客がKYKではなくLINEにロイヤリティを向ける事態は避けたい」と強調します。これを実現するために、iSINは300以上の標準機能を持っており、カスタマイズ性が高い点も魅力です。
導入効果
アプリの導入により、クーポン利用率がLINE比で+19ポイントとなり、店頭での「ありがとう」という声も倍増しました。レジでのクレームもほぼゼロとなり、業務の効率化が進みました。
原田氏は「デジタルでありながら、現場のコミュニケーションが活性化された」と述べます。これにより、不安定な状況にあった従業員の満足度も向上し、業務効率が改善されました。
競合との差別化
今後KYKは、さらにポイントキャンペーンやセグメント配信を強化し、ディープファン育成を目指しています。顧客データを活用したパーソナライズ配信を行っていく考えです。山田氏は「現場での顧客との関わりを大切にして、喜ばれるようなサービスを提供したい」と熱く語ります。
成功要因
最後に、KYKの成功要因をまとめると、以下の3つが挙げられます。
1.
使いやすさの重視 - シンプルな操作性を心掛け、年齢層の高い顧客でも迷わず利用できるよう工夫されています。
2.
コミュニケーション機会の創出 - デジタルツールを通じてお客様とのコミュニケーションが自然に生まれ、ポジティブなフィードバックが増加しました。
3.
手厚いサポート - iTANからの専門的なサポートが、アプリ開発をスムーズに進める上で大きな助けとなりました。
今後の展望
京都KYKでは、従業員を巻き込んだ施策を考えており、アプリの活用をさらに進化させたい意向です。これからも顧客との絆を深めながら、地域に根ざした飲食業を提供していく姿勢が伺えます。常連客の育成を通じて、より強固なブランドづくりを進めるKYKから目が離せません。