トヨタ・モビリティ基金が実証実験を開催
トヨタ・モビリティ基金(TMF)が、見える未来へ向けた新しい移動のカタチを模索しています。2023年11月16日から17日、富士スピードウェイで行われるのは「Mobility for ALL」部門の実証実験。これは「Make a Move PROJECT」の一環として、誰もがスポーツ観戦や移動を楽しむためのアイデアを実現するためのプロジェクトです。
コンテストの趣旨
このコンテストは、視覚障がいや身体的な制約を持つ人々が快適に移動できる社会を目指し、彼ら自身のニーズや視点から生まれたアイデアを集めています。2022年からスタートしたこの部門では、毎年多くの応募が寄せられています。今年は国内外からの応募数が80件を超え、最終的に実証実験に参加する17チームが選ばれました。
選ばれたチームは、革新的なソリューションや体験を提供することを目的に、最大2000万円の支援金を得て、実証に向けた活動を進めてきました。
参加チームと実証内容
以下のように、多彩なアイデアを持つチームが参加します。
1.
Eyesynth, S.L. (スペイン)
- 視覚障がいの方向けに周囲を3Dで把握するスマートグラスの実証。
2.
veernca 合同会社
- 感動の瞬間を音として伝え、共感を生む体験の提供。
3.
特定非営利活動法人ウィーログ
- 車いすユーザー向けのバリアフリーマップとシミュレーションアプリ。
4.
WeWalk Limited (イギリス)
- 上半身障害物検知機能付き白杖のサポート。
5.
株式会社 コボリン
- 自身で操縦可能な姿勢調整車いすユニットの実証。
6.
株式会社 toraru
- 移動困難者向けの分身サービス「GENCHI」体験。
7.
Dotlumen SRL (ルーマニア)
- 盲導犬の引っ張り感覚を再現するゴーグル型デバイス。
これらのプロジェクトに参加することで、今回の実証実験はより多くの人々がどのように新しい移動体験を得られるかの手助けとなることが期待されています。
評価と次のステップ
実証実験終了後には、12月に最終選考会が行われ、最も社会的インパクトをもたらすプロジェクトに対してさらなる支援が行われる予定です。この選考基準には、持続可能性や社会への貢献度なども考慮されます。
トヨタ自動車は創業以来、ステークホルダーすべてを尊重し、豊かな社会づくりを目指してきました。TMFは2014年に設立されて以来、モビリティを通じたさまざまなプロジェクトに取り組み、より良い社会の実現を果たしています。
今後の活動に注目が集まる中、トヨタ・モビリティ基金は世界の移動課題への取り組みを続け、すべての人々に豊かな移動体験を提供し続けることでしょう。