持続可能な農業を目指す「GAP Japanアワード2024」受賞者について
今回の受賞者
この度、一般財団法人 日本GAP協会が発表した「GAP Japanアワード2024」において、以下の4つの農業団体が受賞を果たしました。
- - 会津よつば農業協同組合 南郷トマト生産組合
- - 株式会社サンプラザ
- - 株式会社ホリ牧場
- - 株式会社リンガーハット
これらの団体は、持続可能な農業の推進において際立つ取り組みを行い、高く評価されています。
GAPとは?
GAPとは「Good Agricultural Practices」の略称で、農産物や畜産物を生産する際に守るべき基準のことを指します。具体的には、食品の安全や環境保全、労働者の安全、農場の管理、人権の尊重、動物福祉など幅広い取り組みを含んでいます。
このような基準は、日本の農業の持続可能性を高める上で不可欠な要素であり、日本GAP協会はJGAP(Japan GAP)やASIAGAPという認証制度を運用・管理しています。さらに、2025年に大阪で開催される万博の調達基準にもGAPが採用されています。
受賞団体の活動内容
1. 会津よつば農業協同組合 南郷トマト生産組合
この組合は「100年続く産地」を目指し、JGAP団体認証に取り組んできました。102戸の生産者が参加し、段階的な取り組みによって全戸での認証を目指しています。これにより、持続可能な農業の未来へつながる構造を築いています。
2. 株式会社サンプラザ
南大阪にある地域密着型のスーパーマーケットであり、GAP認証農産物を積極的に販売することで顧客の支持を得ています。また、温室効果ガス削減やカーボンフットプリントに取り組み、持続可能な社会の実現へ貢献しています。
3. 株式会社ホリ牧場
震災後もJGAPを利用してA2ミルクの生産に取り組んできました。JGAPの厳しい条件を満たすことで若い牛を健康に育て、さらには災害時の適切な対応も実現しています。
4. 株式会社リンガーハット
国産野菜100%の長崎ちゃんぽんを提供し、安全で持続可能な農産物の調達を進めています。特にキャベツについては、JGAP認証農産物の比率を今後増加させ、自給率向上に貢献しています。
シンポジウム「GAP Japan 2024」
受賞者の表彰式と記念講演は、2024年11月27日に、東京都江東区の有明セントラルタワーホールAで開催されます。このシンポジウムでは国内外のGAPに関する進捗が報告されるため、興味を持つ方々にはぜひ参加をお勧めします。生産者や流通企業、行政関係者が一堂に会し、持続可能な農業についての知識や経験が交換されます。
まとめ
「GAP Japanアワード2024」を通じて、持続可能な農業の未来に向けた取り組みが評価されたことは、農業界全体にとって大きな一歩となります。受賞した団体が示す模範的な活動が、今後さらに多くの農業関係者に影響を与え、持続可能な社会の実現へと繋がることを期待しています。