NECがビットクォークと共同開発したノーコードのシミュレーションサービス「assimee」提供開始

NECが提供するノーコードシミュレーションサービス「assimee」

日本の製造業が抱える課題を解決するための新たなサービス「assimee（アシミー）」が、NECとビットクォークの共同によって発表されました。このノーコードソリューションは、製造プロセスや物流に関連するリソースの最適化やシミュレーションを簡単に実行できることを目指しています。

背景と課題

日本の製造業は、現在、人口減少の影響を受けており、生産性や業務の平準化が急務となっています。また、国際的な競争が激化する中で、企業はコスト削減や付加価値の創出が求められています。こうした環境下で、シミュレーションソフトの導入が進む一方で、運用面では次のような課題が浮上しています。

- プログラミング知識の必要性による属人化
- 3Dモデルのメンテナンス負担の大きさ
- 現場とのコミュニケーションコストの増大

これらの障害を打破するために、NECの「assimee」はノーコードでの利用を可能にし、さらには生成AIを用いたサポート機能も搭載しています。これにより、プログラミングの知識がない作業者でも簡単にシミュレーションを実行できるのです。

「assimee」の特長

「assimee」は以下の強みを備えています。

1. 専門スキル不要: ノーコードのインターフェースを採用しており、直感的に操作可能です。生成AIによるボトルネックの特定機能もあり、作業者の属人化を防ぎます。

2. 柔軟なデータ活用: パラメーター推定機能により、データが不十分な場合でもシミュレーションを実施できます。

3. 迅速なPDCAサイクル: フロー図形式を用いることで、モデルの作成や修正が簡単に行え、工程設計や改善が迅速に行われます。

価格と展望

「assimee」の利用は、年間ライセンスまたはPoCサービスとして提供され、具体的な価格は個別見積もりとなります。サービスの提供開始日は2025年2月6日を予定しており、今後3年間で約100社への提供を目指す計画です。

NEC Digital Twinとの連携

「NEC Digital Twin」は、ひとやものの動きや流れを高精細にデジタル空間に再現する技術です。これにより、「assimee」は現場のファクトデータを基にした精密な最適化やシミュレーションを手軽に実現できると考えています。この二つが連携することで、企業のファクトドリブンマネジメントを推進し、より質の高い意思決定を可能にします。