KOALA Tech、2024年最優秀論文賞を受賞
株式会社KOALA Techが、2024 JOURNAL OF THE SOCIETY FOR INFORMATION DISPLAY BEST PAPER AWARDを受賞し、2025年5月に開催されるSID Display Week 2025で表彰されることとなりました。福岡市西区に本社を置く同社は、ディスプレイ技術における新たな進展を遂げ、注目を集めています。
主催するSIDとその重要性
Journal of The Society for Information Displayは、世界中のディスプレイ関連の研究者や企業が一堂に集う場として、重要な役割を果たしています。特にSIDが主催するDisplay Weekは、最新の技術を紹介する場として、年々注目度が高まっています。このイベントでは、毎年多くの企業や大学、研究機関が参加し、業界の最前線を知る絶好の機会となります。
受賞論文の詳細
KOALA Techが受賞した論文のタイトルは「Realization of an organic semiconductor electroluminescent device with high directionality and color purity」。この論文は、2024年の発表時にDistinguished Paper Awardを受賞しており、特に注目されています。著者たちは、従来の有機EL(OLED)技術の限界を突破するために、独自の材料とデバイス設計技術を組み合わせ、高い直進性と色純度を同時に実現しました。
高い直進性と色純度
KOALA Techの技術によって、発散角度1.1度、スペクトル幅2.5nmという結果が得られました。これにより、有機半導体発光素子の応用範囲が大きく広がることが期待されます。さらに、今回のDisplay Week 2025では、青色発光素子だけでなく、緑色および赤色発光素子においても同様の特性が実証され、技術の進化が際立っています。
有機半導体レーザーの未来
有機半導体レーザーには、以下のような特徴があります。
- - 発振波長の自由選択: 従来の無機レーザーと異なり、発振波長を自由に選べるため、用途が広がります。
- - 設置の柔軟性: どこにでも配置可能で、さまざまな環境で活用できるのが魅力です。
- - 超集積技術: コンパクトな設計で多くのデバイスを統合できます。特に近赤外波長域では、生体認証や光学センサーなどの新たな応用が期待されています。
柔らかい有機材料を用いることにより、フレキシブルデバイスへの展開も進んでいます。このような特徴を生かしながら、KOALA Techは今後の超スマート社会に向けた電子光デバイスの発展に寄与しようとしています。
KOALA Techのミッション
KOALA Techは、九州大学 最先端有機光エレクトロニクス研究センターの技術を基に設立されたスタートアップ企業です。その使命は、高精細かつフレキシブルなディスプレイ技術の実用化を目指すことです。OSLD(有機半導体レーザー)の技術は、将来的には多くの高性能デバイスに応用されることが期待されています。詳しくは
KOALA Techのウェブサイトをチェックしてください。