ストラタシスの革新:DentaJet™ XL 3Dプリンタ
アメリカのミネソタ州エデンプレイリーとイスラエルのレホボットに本社を構えるストラタシス社は、歯科用3Dプリンタ技術の新たな革新製品、DentaJet™ XLを発表しました。この新機種は、歯科技工所向けに特に構築されており、デジタル化が進行する歯科業界の要求に応えるための要件を満たしています。
DentaJet XLの特長
DentaJet XLは、高速で効率的な造形プロセスを実現するための様々な機能を搭載しています。これにより、歯科技工所の生産性が高まり、コストの大幅な削減が期待されています。
- - 大型レジンカートリッジ:一度のセットアップで長時間の造形が可能です。
- - ホットスワップ機能:作業の中断なしに材料を交換でき、効率的な運用をサポートします。
- - 高度なソフトウェア:直感的な「GrabCAD Print」ソフトウェアにより、造形準備や管理が簡単に行えます。
このDentaJet XLは、高精度のクラウンやブリッジ、インプラントモデル、アライナー、さらにはサージカルガイドを同時に大量生産するための機器です。これにより、デジタル歯科技工所が直面する技術者の確保と維持という課題にも対応できるとしています。
コスト削減が可能な新たなアプローチ
ストラタシスによれば、新しい3Dプリンタは、人的介入を最小限に抑えるために設計されています。具体的には、機器は無人で自動的に造形を行い、最小限の管理で動作します。その結果、技工所の人件費は最大で90%削減できる可能性があります。
また、DentaJet XLは新しい造形モードを採用しており、造形コストは最大67%減少することが報告されています。さらに、このプリンタは、サポート材を除去するための迅速な後処理が可能で、大規模生産に向けた頼もしいソリューションとなっています。
実績に基づく評価
このDentaJet XLを導入したDobson Ortho Laboratoriesのデジタル生産担当副社長、James Dobson氏はその効果を強調しました。彼は、同機械によってデジタルワークフローが劇的に改善され、大型造形トレイや樹脂カートリッジの活用によって、材料と労力の大幅な節約がもたらされたと述べています。
ここで注目すべき生産実績として、DentaJet XLは以下のようなスピードを実現しました:
- - 16本のインプラント症例(サージカルガイドとモデル):6時間30分以内
- - 102個のクラウン&ブリッジ模型:4時間31分以内
- - 28個の歯列矯正用モデル:6時間37分以内
- - 36個のアライナーアーチ:2時間14分以内
まとめ
ストラタシスのDentaJet XLは、歯科業界における生産プロセスを根本から変える可能性を秘めた画期的な3Dプリンタです。その効率性とコスト削減効果により、デジタル歯科技工所にとって強力なツールとなることが期待されています。ストラタシスは、今後もこの分野におけるイノベーションを推し進めていくことでしょう。