新たな給食運営モデル『元気ごはん with Oisix』の登場
シダックスフードサービス株式会社とオイシックス・ラ・大地株式会社が、実質的な高齢者施設向けに新たな給食運営モデル「元気ごはん with Oisix」を共同開発しました。この新モデルは、栄養不足やスタッフ不足に悩む施設を支えるために設計されており、2025年度末までに全国の高齢者施設で導入される予定です。
取り組みの背景
最近、食事を提供する高齢者施設は、スタッフ不足や人件費、食材費の高騰といった幅広い課題に直面しています。特に高齢者の中には、噛む力や飲み込む力が弱くなっている方も少なくありません。そのため、施設では個別の食形態への対応が求められ、人手と調理時間が必要となるのが現状です。このような課題を解決するために、今回の新しいモデルが企画されました。
『元気ごはん with Oisix』の特徴
本モデルでは、以下の特徴が掲げられています。
1.
多様な食形態の提供: 常食、ソフト食、ミキサー食など、すべての高齢者が楽しめる3種類の食形態が用意されています。
2.
「すごカロ」シリーズ: 少ない量で必要な栄養素を摂取できるシリーズが登場。特に食欲が減少している方々にも食べやすいように設計されています。
3.
省人化: 調理済みの食品を使用し、食事は温めるだけで提供可能です。これにより、施設での人的負担が軽減されます。
4.
45日サイクルによる献立構成: 各食形態に対して45日間の献立を設計し、飽きの来ないメニューを提供します。
期待される影響と今後の目標
「元気ごはん with Oisix」の導入により、高齢者施設における食事提供の質が向上するとともに、安定した栄養サポートが可能になります。また、2030年3月期までに契約施設数が3,000を目指しているため、多くの施設での導入が期待されています。
商品の詳細
新たに開発された『元気ごはん』シリーズには、一般に流通している料理と見た目が似ており、噛む力や飲み込む力に応じた工夫が施されています。たとえば、常食は通常とほとんど変わらない見た目ですが、食べやすく工夫されているため、高齢者にも優しい設計となっています。
「すごカロ」シリーズ
特に注目すべき点は、栄養価が高いにもかかわらず、摂取量を減らす工夫がされている「すごカロ」シリーズです。これにより、30%減量した状態でも栄養を十分に補える商品が開発されており、食事をより食べやすくしているのです。
導入スケジュールと今後の進展
「元気ごはん with Oisix」は2025年11月から運用開始を目指しており、全国のシダックス運営の高齢者施設を対象としています。公式ウェブサイトでは、導入に向けた問い合わせも受け付けており、さらなる情報が提供されています。
結論
新しい給食運営モデル『元気ごはん with Oisix』は、高齢者施設における栄養不足や人手不足といった難題を解決する可能性を秘めています。業界全体での変革が期待され、多くの高齢者の生活の質向上につながることを願っています。