新たな視点で城を学ぶ
2025年3月27日、株式会社ワン・パブリッシングが誇る「よくわかる日本の城 日本城郭検定公式参考書」の増補改訂版が発売されます。この一冊は2020年に初版が発行された際の情報をもとに、36ページの大幅な増補と改訂を加え、ますます充実した内容となっています。歴史的背景から構造に至るまでの知識を網羅した本書は、日本の城に興味を持つすべての人にとって必携の書といえるでしょう。
歴史と構造、両面からのアプローチ
本書は、歴史編と構造編の2部構成になっており、日本の城郭の変遷を体系的に学ぶことができます。縄文・弥生時代の環濠集落から始まり、古墳時代や飛鳥・奈良・平安時代を経て、鎌倉・室町、戦国・安土桃山・江戸時代に至るまで、各時代の特徴を豊富な図版とともに紹介しています。このような視点から、城がどのように進化してきたのか、そして各時代においてどのような役割を果たしてきたのかを知ることができます。読み物としても楽しめる内容なので、歴史愛好家や観光客にも大いに役立ちます。
最新の発掘研究が示す新たな知見
今回の改訂版では、近年の発掘・調査研究から得られた新しい知識も盛り込まれています。特に、戦国から安土桃山時代の城に関連する解説が強化されており、山城の発展や著名な戦国大名たちの居城について詳しく記載されています。信長、秀吉、家康といった歴史的人物が築城した城の役割やその技術的進化についても深掘りされており、これまで知られていなかった重要な情報も多く含まれています。
城の現代的復元と用語集
また、歴史的な出来事や環境が城に与えた影響についても洗い出され、例えば幕末から明治にかけての廃城令や、戦後以降の復元・整備状況についても詳述されています。巻末には城郭検定に役立つ「城郭用語集」も収録されており、専門用語が出てきてもすぐに確認できる便利な機能がついています。
本書は文化財や歴史を愛し、城を訪れることが好きな方々にとって、知識を深める絶好の手引きです。城を通して、日本の歴史をより深く理解し、楽しむための貴重な資料となることでしょう。