進化するイノシシ駆除
2024-09-26 14:05:48

福岡県大牟田市で進化するイノシシ駆除の最前線、多様なIoT技術が活躍

大牟田市でのイノシシ駆除活動のDX実証実験



福岡県大牟田市は、イノシシによる農作物への被害を抑えるため、2024年10月から約3か月間、デジタルトランスフォーメーション(DX)を活用した獣害対策の実証実験を始めます。このプロジェクトは、TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPANデジタル株式会社と連携して進行されます。

新たな取り組みの背景



農作物に対する野生動物による被害は、日本全国で深刻化しています。特にイノシシによる被害額は、昨年度だけで約156億円にも上り、大牟田市でもこの問題が深刻化しています。市内に設置されている100か所以上のイノシシ罠は、地域の猟友会が見回りを行っていますが、会員の高齢化が進む中、見回り作業の負担が増しています。このため、TOPPANデジタルは2021年に獣害対策支援サービス「リモワーナⓇ」を開始し、IoTを活用した効率的な管理方法を提供してきました。

実証実験の詳細



今回の実証実験では、TOPPANデジタルが提供する新たな機能「エサ有無検知システム」および「AI検知罠システム」の有用性を検証します。具体的には、以下の2つのシステムを導入します。

  • - エサ有無検知システム:イノシシ捕獲用箱罠に設置されたエサの有無を自動で検知し、その情報を遠隔地から確認できます。このシステムによって、エサの補充のための見回り作業が大幅に軽減されます。
  • - AI検知罠システム:罠にイノシシが侵入すると自動で捕獲し、その際に通知を行うシステムです。センサーカメラがイノシシを検知し、画像解析AIが侵入を確認することで、捕獲精度の向上と作業者の負担軽減を目指します。

実証実験の期間・場所



この実証実験は2024年10月1日から12月末までの約3ヶ月間、大牟田市勝立エリアに設置されたイノシシ捕獲用箱罠で行われます。実証にかかわるには、大牟田市農林水産課が実証場所やリソースの提供、運用による検証を行い、TOPPANデジタルがプロジェクトを推進させます。

今後の展望



大牟田市ではこの実証実験を通じて、地域の課題を解決するために更なるDXの推進を目指しています。TOPPANデジタルは、2025年度内には自社の獣害対策支援サービス「リモワーナⓇ」への新機能の適応を目指し、更にAI技術を用いた他の獣害対策システムへの応用も進めていく計画です。

地域との協力



福岡県大牟田市とTOPPANデジタルは、地域企業との連携強化を進めており、特にDX人材の育成にも力を入れています。2022年には大牟田市内に新しい開発拠点「ICT KŌBŌ ARIAKE」を設立し、地域の企業と共に産学官連携を通じたDX活用に努めています。

このように、大牟田市とTOPPANデジタルの協力により、獣害対策の現場が新たな技術によって効率化され、地域の農業を守る取り組みが進展しているのです。


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会社情報

会社名
TOPPANホールディングス株式会社
住所
東京都文京区水道1-3-3
電話番号

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