ミサワホーム社員、南極越冬隊に参加
この度、ミサワホーム株式会社の岡本裕司氏が文部科学省により第66次南極地域観測隊の越冬隊員に選任されたことが報告されました。これにより、岡本氏は南極での厳しい環境下での建設活動を通じて、科学研究に寄与することになります。岡本氏はかつての経験も活かし、夏期隊員宿舎の建設や既存建物の保守作業を担当し、観測隊の活動拠点としての環境を整備します。
南極地域観測は1957年から続いており、国際的な協力によって実施されています。昭和基地では物理学、気象学、生物学などが研究され、現在も多くの研究が進行中です。岡本氏は、ミサワホームから28名目の南極観測隊員としての参加という栄誉ある役割を与えられました。
岡本氏は2002年にミサワホーム近畿(株)に入社し、大工として22年の実績を持つプロフェッショナルです。南極観測隊への参加は今回が2回目であり、前回は2016年に越冬隊員として活動。プライベートでは2児の父でもあり、家庭からの理解を得た上での参加となりました。
さらに、岡本氏は『南極での生活には厳しさがありますが、多くの楽しみもあると考えています。様々なバックグラウンドを持つ仲間と共に困難に立ち向かうことで、喜びを得られるプロジェクトへの参加を希望しました』とコメントしています。
第66次南極地域観測隊の概要
南極地域観測隊は夏期の滞在期間に見合った夏隊と、1年以上にわたる越冬隊から構成されています。岡本氏は設営系の越冬隊員として新しい宿舎の建設に加え、既存の施設の維持など、基礎的な活動を行います。彼は12月に日本を出発し、オーストラリアから南極観測船「しらせ」で昭和基地へ向かう計画です。
南極におけるミサワホームの活動
ミサワホームは1968年以降、南極地域観測隊向けの建物を手がけており、累計で36棟の建設を行っています。最新の「夏期隊員宿舎」は昭和基地最大の建物になる見込みで、多くの文献で高い品質管理が求められています。さらに、その技術は日本国内でも活かされており、特に「センチュリーモノコック構法」として商品化されました。
また、南極地域観測隊に参加した社員が講師となり、教育支援プログラム「南極クラス」を全国の学校で実施する活動も行っています。このプログラムは、学生たちに南極の壮大さを伝えるだけでなく、協力やチームワークの重要性も教えるものです。2023年までに延べ22万人以上がこのプログラムに参加しています。
今後も岡本氏は新たな環境で他の隊員と共に研究に貢献し、ミサワホームの技術力をさらに高めることでしょう。