自動搬送ロボットに水替えアタッチメント導入で生産性向上へ

自動搬送ロボットに新たな機能が搭載

背景と開発の目的

建設業界では、労働力不足が深刻な課題となっています。人手を減らしつつ効率を上げるための技術革新が求められる中、東急建設とフジタは自動搬送ロボットに注目しました。主な目的は、自動搬送ロボットを多機能化し、導入効果を高め、建設現場の生産性を向上させることです。
この度、開発された「水替えアタッチメント」は、水たまりの除去を自動化することで、工事現場の作業をよりスムーズに進行させることが期待されています。特に、雨天時の作業において、床面が浸水することは大きな障害となり、その解決策としてこのアタッチメントが生まれました。

水替えアタッチメントの機能

この新しいアタッチメントは、以下のような特長をもっています。

- 吸引技術の活用: 吸込口からバキュームによって水を吸い上げる方式を採用しており、一般的な排水ポンプでは難しい微細な水たまりの除去も可能です。
- 大容量タンク: 150リットルの貯水タンクを持ち、遠距離の排水地点でも対応できるため、大規模プロジェクトにも適しています。
- 簡易な搭載方式: 自動搬送ロボットへの取り付けが簡単であり、短時間で水替え作業を自動化することができます。

また、接点信号を用いて様々なロボットとも連携可能です。

作業効率の実証

先日、物流倉庫の新築現場において水替え作業を実証した結果、750㎡の床面を対象に作業効率は100㎡/hという素晴らしい実績を記録しました。従来の人力による作業効率96㎡/hとほぼ同等で、大幅な生産性向上に寄与できることが示されています。

未来の展開

今後、より多くの自動搬送ロボットでこの水替えアタッチメントを活用できるよう、更なる実証実験を重ねていき、作業効率や安全性をさらに高める改良を進める予定です。また、掃除機能などを付加する新たなアタッチメントの開発も行い、ロボットの導入による幅広い効果を追求していきます。

多機能化アタッチメントの全体像

水替えアタッチメントに続き、掃除用アタッチメントなど、ユーザーが作業内容に応じて選択できる多機能化が進められています。これにより、多様な自動搬送ロボットとの組み合わせが可能となり、様々な作業の自動化が実現できます。これらのアタッチメントは、台車に積載できるコンパクトな設計で、業務の効率性を更に高めていくことでしょう。