AI活用のサイバー攻撃対策「Cybereason」、国内EDR市場でシェア1位の快挙

サイバー攻撃が年々巧妙化する中、日本の企業はセキュリティ対策の強化に迫られています。特に、人工知能（AI）を利用したサイバー攻撃対策として注目を集めているのが「Cybereason」です。サイバーリーズン合同会社が提供するこのプラットフォームは、2024年12月に発行された富士キメラ総研の市場調査レポートにおいて、国内のEDR製品市場で2023年度シェア1位を獲得しました。これは同社にとって、2018年度からの6年連続での快挙です。

サイバーリーズンの革新的ソリューション

「Cybereason」は、エンドポイントやクラウドなど企業のエコシステム全体を守るために、XDR（Extended Detection and Response）、EDR（Endpoint Detection and Response）、EPP（Endpoint Protection Platform）、MDR（Managed Detection and Response）など多様なセキュリティサービスを提供しています。特に「Cybereason EDR」は、AI技術を駆使してエンドポイントの膨大なログデータを解析し、サイバー攻撃の兆候をリアルタイムで検知し、対処する仕組みを構築しています。

さらに、次世代アンチウイルスである「Cybereason Endpoint Prevention」も提供しており、既知や未知のマルウェアを効果的にブロックします。また、セキュリティ専門家によるリスク評価を行う「Cybereason MDRサービス」と組み合わせることで、企業のエンドポイントセキュリティ対策を包括的にサポートしています。このようなサービスは、特に医療分野や自治体などで indispensable（欠かせない）とされ、サービスの導入が進んでいます。

市場のニーズと成長戦略

2023年度の国内EDR市場において、サイバーリーズンは27.7%のシェアを持ち、業界をリードする存在となっています。サイバー攻撃の深刻化により、企業は高度なセキュリティ対策を備えなければならず、セキュリティ人材不足という問題とも向き合っています。このため、EDR製品の需要が高まっているのです。特に最近では、取引先からの要請により中堅・中小企業でもセキュリティソリューションの導入が増加しています。

また、低価格で導入しやすいソリューションが登場したことも影響し、より多くの企業がセキュリティ対策を講じやすくなっています。サイバーリーズンは、2024年8月から低コストで運用可能な中堅・中小企業向けソリューション「Cybereason Simple Security」の販売を開始する予定です。これにより、一層の市場シェアの拡大を図る構えです。

未来への取り組み

サイバーリーズンは、今後も多様化するサイバー攻撃に対抗するため、最新のセキュリティソリューションを提供し続ける計画です。「Cybereason EDR」や「Cybereason Endpoint Prevention」をはじめ、スマートフォンのセキュリティ対策を強化した「Cybereason MTD」、さらには包括的なリスク対応を可能にする「Cybereason XDR」ソリューションの提供にも力を入れています。これらの取り組みによって、企業はセキュリティ対策の強化を図り、投資対効果を最大化していくことが期待されています。