Earth hacksとFCAJが描く脱炭素社会の未来
2025年3月27日、東京都港区にて「第12回FCAJ定例シンポジウム」が開催されました。このイベントは、一般社団法人Future Center Alliance Japan(FCAJ)とGX推進機構が主催し、博報堂UNIVERSITY of CREATIVITYの協力のもと進行されました。テーマは「GXの未来予想図〜カスタマーベネフィットを考える〜」であり、脱炭素社会に向けての企業と消費者の役割を焦点にした講演が行われました。
このシンポジウムの中で、Earth hacks株式会社の代表取締役社長である関根澄人氏が登壇し、自身の講演「生活者の主体的な脱炭素行動を生み出す仕組みについて」を通じて、脱炭素に対する新しいアプローチを提案しました。具体的には、生活者の意見を基にした商品やサービスの開発を行う共創型プラットフォーム「Earth hacks」の取り組みについて紹介しました。関根氏は、個々の生活者がカーボンニュートラルな行動を自発的に取るためのインセンティブ設計の重要性を訴え、企業や行政との連携による社会全体の変革の可能性にも触れました。
Earth hacksの取り組み
「Earth hacks」は、特にZ世代を中心に、脱炭素に対する関心を高めることを目指しています。このプラットフォームでは、エシカルな商品や持続可能なライフスタイルを提案し、生活者が脱炭素活動をより身近に感じられるよう努めています。具体的には、CO2排出量の削減率を示す「デカボスコア」というユニークなアプローチを通じて、環境価値の高い商品を広めています。この指標は、従来の製品と比較してどれくらいCO2の排出を削減しているのかを視覚的に示すもので、製品選びの指針となっています。
また、Earth hacksは企業と学生が協力して脱炭素社会への貢献を考える「デカボチャレンジ」というビジネスコンテストプログラムも実施しています。この取り組みを通じて、実際のビジネス課題を解決することで、社会全体の意識向上を図り、より多くの人々が脱炭素に向けたアクションを選ぶよう働きかけています。
シンポジウムの登壇者
シンポジウムの登壇者は、多様な分野から集結しています。GX推進機構の理事長である筒井義信氏、日本生命会長の立場から講演を行い、続いて多摩大学大学院の教授である紺野登氏や、出光興産の丹生谷晋氏がそれぞれの視点から意見を述べました。関根氏の講演は、この流れの中で特に注目され、具体的な行動指針を示すものとして、参加者の心に響くものでした。
今後の展望
Earth hacksは、企業や自治体と協力しながら、生活者が主体的に脱炭素な行動を選べる社会を実現するための活動を続けていく意向を示しています。脱炭素を可能にするための共創型プラットフォームとして、さらに多くの人々に影響を与えることができるでしょう。関根氏が提唱する新たなアプローチは、多くの人々にとって脱炭素に対する意識を変えるきっかけとなることが期待されます。
参考リンク
- - 【Earth hacks公式サイト】(https://earthhacks.jp/)
- - 【Instagram】(https://www.instagram.com/earthhacks.jp/?hl=ja)
このシンポジウムは、脱炭素社会実現の大きな一歩として位置づけられ、今後の動向に注目が集まることでしょう。