タカヤのフライングプローブテスタ
2025-05-26 10:44:42

タカヤ株式会社のフライングプローブテスタが技術賞受賞の快挙

タカヤ株式会社のフライングプローブテスタが受賞



タカヤ株式会社が、エレクトロニクス実装学会による「技術賞」を受賞しました。この受賞は、同社のフライングプローブテスタがエレクトロニクスの実装技術において顕著な貢献をしたことに対する評価です。JIEPは、実装技術の発展や教育に尽力した技術を顕彰する団体であり、今回の受賞はその功績が認められた証です。

受賞技術の概要



受賞対象となった技術は、超高速フライング式プリント回路基板実装検査機の開発です。これは、電子回路基板の高性能化・高密度化に対応しており、従来の治具式インサーキットテスタが抱える課題を根本的に解決する革命的な技術です。この技術は専用治具を用いることなく、プローブを任意の検査ポイントに素早く精密に移動させることが可能です。

具体的には、最大加速度50Gにも達する超高速移動機構を搭載し、検査のスループットを飛躍的に向上させています。また、独自に開発されたアルゴリズムにより、検査ルートを最適化することも実現しました。これに加え、ミクロン単位の精密な動作が可能なため、近年の微細化したパターンにも対応でき、バウンダリスキャン技術との連携によってアクセス困難な領域の検査にも対応しています。

最新モデルの特徴



最も新しいモデルでは、「ZEROインパクト技術」によってプローブ接触時の速度をゼロに制御し、基板や部品に対する負荷を最小限に抑えつつ、測定時の安定性と精度を大幅に向上させました。さらに、液体レンズを使用した高解像度カメラによる多機能ビジョンシステム、3Dマップを利用して立体的なコンタクト位置を表示する機能、遠隔監視を可能にするリモートカメラ機能を搭載することで、現場での操作性と保守性も強化されています。

国際的な評価



このフライングプローブテスタは、メカトロニクス、精密加工、計測・試験、ソフトウェアなど、日本の技術を凝縮した製品です。1987年の量産化以来、40か国以上で4,000台以上が導入され、その技術の信頼性は国際的に高く評価されています。特に医療や航空、宇宙などの分野でもその活用が進んでおり、社会実装の観点からも意義深いものとなっています。

受賞に対する感謝



技術賞を受賞したことに対して、タカヤ株式会社の社長である岡本龍二氏は、関係者の努力と情熱、顧客やパートナーからの支援に深く感謝の意を表しました。今後も同社は「ものづくりの現場に革新をもたらす技術」の探求に努め、エレクトロニクス実装分野に貢献していくと宣言しています。

会社の成り立ちと今後の展望



タカヤ株式会社は1918年に設立され、もともとは織物業からスタートしました。その後、1966年に電子機器部を設立し、トランジスタ・ラジオの組み立てを始めました。現在では、エレクトロニクス関連の受託生産事業や、インサーキットテスタの製造・販売を行い、国内外で広く展開しています。 2024年には創業130周年を迎える同社は、持続可能な社会へ向けた製品開発を続けていく方針です。

タカヤグループの未来には、さらなる技術の進化と革新が期待されています。


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会社情報

会社名
タカヤ株式会社
住所
岡山県井原市井原町661-1
電話番号
0866-62-2015

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