ビジョンインキュベイトがAMS企画に出資
2025年5月、株式会社ビジョンインキュベイトは、東京都港区に本社を置くAMS企画株式会社への出資を行った。この出資は、核医学分野の発展を期待し、両社の強みを活かした新たなビジネスの創出を目的としている。
AMS企画とは
AMS企画は、放射性同位元素(RI)を用いた核医学の診療分野に特化したベンチャー企業で、北海道大学からのスピンアウトとして2011年に設立された。福島第一原子力発電所事故を契機に日本の原子力産業における革新を追求し、次世代の核医学技術を開発している。特に、放射性廃棄物の処理に関する新たなアプローチとして、世界初となるベッドサイドフィルターシステムの開発に注力している。このシステムは、核医学治療における大きな課題を解決し、患者への治療提供における障壁を低減することを目指している。
両社の関係と期待
ビジョンインキュベイトの代表取締役である松本邦夫氏は、AMSの技術力を高く評価しており、出資を通じてこれまでの研究成果を社会に還元する支援を行っていく考えを示している。AMS企画の代表取締役、菅原雄一郎氏は、ビジョンインキュベイトからの出資を光栄に思い、これにより自社が持つビジネスモデル「AMS Growth Flywheel」の実現に向けた更なる加速が期待できる、と述べた。また、菅原氏はお預かりした資金を臨床・研究現場のボトルネック解消に利用する意向を表明し、持続可能な社会的インパクトのあるソリューションを推進する姿勢を示している。
日本の核医学の現状
日本国内における核医学は、医療の進化やがん治療において重要な役割を担っている。しかし、放射性廃棄物の処理に関する問題は長年にわたり解決が求められており、AMS企画のベッドサイドフィルターシステムはこの課題に対する画期的な解決策となり得る。事業開発を加速させることで、患者への医療提供の向上が期待され、さらなる核医学治療の普及にも貢献することが予測されている。
今後の展望
ビジョンインキュベイトは、AMS企画との連携を通じて、核医学のイノベーションを引き続き支援する方針であり、これが医療の現場における変革をもたらすことが期待される。新たな医療技術が社会に根付く未来に向けて、両社は協力して取り組んでいく。多くの人々の夢を実現し、医療の進化に寄与する姿勢で、これからの進展に目が離せない。
株式会社ビジョンインキュベイトについて
ビジョンインキュベイトは、国立大学の研究成果を社会に還元することを使命としている。金沢大学と連携し、イノベーション創出を目指す活動を展開しており、大学の専門知識を活かした資金提供を行っている。
会社概要
社名:株式会社ビジョンインキュベイト
本社所在地:石川県金沢市角間町
代表取締役:松本 邦夫
設立:2023年8月10日
事業内容:ベンチャーキャピタルファンドの運営
ホームページ:
https://visionincubate.com/