アースサイドが滋賀銀行とサステナブル評価融資を契約
青果流通の改革に挑む企業アースサイドが、滋賀銀行とサステナブル評価融資の契約を締結しました。この融資は、企業活動が持続可能な成長につながるように設計されており、滋賀銀行はその達成をモニタリングし支援します。
アースサイドグループの紹介
アースサイドグループは、持ち株会社アースサイドと関連する3つの事業会社から構成される企業グループです。2001年に京都で設立され、青果流通の構造改革を目的に、野菜の生産から物流、販売までを一貫して最適化する新しいシステムの構築に取り組んできました。
今回の融資契約では、「新鮮で持続可能なフードインフラの構築」をテーマとし、国内の青果流通の効率改善と地域農業の持続可能性に向けた目標が設定されました。
サステナビリティ目標
アースサイドグループは、以下のサステナビリティ目標を掲げています。
- - テーマ:新鮮で持続可能なフードインフラの構築
- - 貢献するSDGs:持続可能な農業と食料生産の促進
この取り組みは、特に青果流通における卸売市場の役割が変化する中で、従来からの流通のやり方を見直し、新しい方法論を確立するための重要なステップです。
課題と対策
青果流通における従来の卸売市場のシステムは、近年、産直取引やECの普及により厳しい局面に直面しています。この環境変化には、コロナ禍や地政学的リスクが影響を与えており、食料安全保障への関心も高まっています。特に、国内の農業従事者は著しい高齢化と減少に悩んでおり、経営継続と新規参入者の確保が急務とされています。
KPIによる取り組み
アースサイドは、以下のKPIを設定し、課題解決に向けた行動を進めています。
- - KPI1:卸売市場間の取引量を増加させ、価格の安定化を図ることで市場の活性化を支援。
- - KPI2:京野菜ブランド『洛市』を通じて、契約農家から安定した価格で農産物を購入し、生産者間の情報共有や集荷を支援。
- - KPI3:産地業者と仲卸業者間の取引先を増やし、多様な選択肢を提供することで商流の合理化を目指す。
今後の展望
アースサイドは、社会情勢の変化を機会と捉え、デジタル化の推進、組織の多様性向上、食品ロス削減に向けた取り組みを強化していく方針です。これにより、全ての人々に安全で安心な食料を提供する流通システムを構築し、持続可能な未来の実現に貢献することを目指しています。
アースサイドと滋賀銀行の新たな協力は、地域の農業と経済に力強い影響を与えることでしょう。この取り組みが国内青果流通の新しい未来を切り開くことを期待しています。