特殊冷凍によるフルーツの魅力再発見
デイブレイク株式会社とPOPLABが手を組み、フルーツを美味しくする取り組みを進めています。特に注目を集めるのが、特殊冷凍技術を用いた「冷凍熟成」の検証です。この検証によって、フルーツ、特に柑橘系の甘さが増すことが確認されました。冷凍技術がフルーツの甘味にどのように寄与するのか、その背後にあるメカニズムとプロジェクトの意義について深く掘り下げてみましょう。
「冷凍熟成」とは何か?
冷凍熟成技術は、フルーツを急速に冷凍し、糖度を引き上げる方法です。この技術は、デイブレイクが独自に開発した「アートロックフリーザー」を使用して行われます。一般的な冷凍では、細胞内の水分が氷に変わる際に細胞が損壊しますが、この特殊冷凍は急速かつ均一に凍結することで氷結晶を小さくし、細胞の損傷を最小限に抑えます。これによって、水分やうまみ成分の流出を防ぎ、食材本来の風味を保持します。
健康や品質向上に寄与する特殊冷凍
新たに発表された検証結果によると、柑橘類においては特殊冷凍を施すことで、糖度がなんと最大6ポイントも上昇しました。なぜこれほどの変化が起きるのか、その秘密は冷凍後の保管温度にあるとされています。0℃や常温で保管したフルーツと比べて、特殊冷凍されたフルーツの糖度は著しく向上しました。この結果は今後のフルーツ流通に大きな影響を及ぼすと期待されています。
JA香川県との連携
また、このプロジェクトにJA香川県が賛同し、地域のブランドフルーツを運ぶ新たな流通経路の確立を目指す取り組みが始まります。地域の優れたフルーツをより多くの人々に届けることで、地方の産業を活性化し、フードロスを減少させる狙いがあります。これにより、ブランドフルーツの認知度向上や販路の拡大にも寄与すると考えられています。
さらなる研究と展開
今後、デイブレイクとPOPLABは冷凍フルーツ技術の研究をさらに進め、より多くのフルーツを対象にした糖度上昇のメカニズム解明に挑戦します。この取り組みにより、日本各地の美味しいフルーツが次々と市場に登場し、地方の特産品を全国に広めることができるでしょう。これが実現すれば、地域の魅力が再評価され、新しい市場が開くことが期待されています。
デイブレイクの取り組み
デイブレイクは、食品の流通における課題解決を目指して、特殊冷凍分野のリーダーとして新たなサービスを展開しています。「作り手から食べ手までのより良い未来を創造する」を企業の使命とし、今後も分野を豊かにするための研究と展開を続けていくとしています。
私たちの身近にあるフルーツが、特殊冷凍技術によってどのように進化するのか。今後の進展が非常に楽しみです。