食品産業の未来を拓く革新的な技術が結集!第54回食品産業技術功労賞
日本の食品産業の発展に貢献した企業や個人を表彰する「第54回食品産業技術功労賞」の表彰式が、11月5日に上野精養軒にて開催されました。
今回の受賞は、6部門38件。独自技術を駆使し、簡便性や健康、サステナビリティを追求した商品やサービスが目立ちました。特にサステナビリティ部門の受賞件数は過去最多の7件に達し、食品業界における環境への意識の高まりがうかがえます。
6部門で革新的な技術が表彰
1. 商品・技術部門では、消費者の潜在ニーズに応えるヒット商品が多数受賞しました。例えば、アサヒビール株式会社の「アサヒゼロ」は、脱アルコール製法により、本格的なビールの味わいを再現したノンアルコールビールとして高い評価を受けました。また、大塚食品株式会社の「マイサイズ」シリーズは、カロリーや塩分をコントロールした豊富なメニュー展開で、健康的な食生活をサポートする商品として注目を集めています。
2. 資材・機器・システム部門では、現場の課題解決に貢献する技術や設備・機器が受賞しました。株式会社AIHOの蒸気炊飯器「ライスフレンド スチームシャワー」は、蒸気の力でふっくらと美味しく炊飯できる機能と、省エネ性、清掃性、省スペース性などを兼ね備えた画期的な炊飯器です。また、株式会社インフォマートのBtoBプラットフォーム「請求書」は、食材の見積から発注、納品書、請求書まで一連のやり取りをデジタル化し、フード業界のDX化を推進しています。
3. マーケティング部門では、消費者に商品やサービスの魅力を効果的に伝えるマーケティング技術・手法が評価されました。味の素冷凍食品株式会社の「史上最高キレイに焼ける!」ギョーザは、冷凍餃子の課題を解決し、消費者に笑顔を提供する革新的な商品として話題となりました。また、大関株式会社の「ワンカップ大関」は、60周年を迎えてもなお、シニア層から若年層まで幅広い世代に愛されるロングセラー商品として、市場の変化に柔軟に対応するブランド力が高い点が評価されました。
4. サステナビリティ部門では、環境問題や社会問題の解決に貢献する取り組みが表彰されました。キユーピー株式会社とキユーピータマゴ株式会社は、卵殻をプラスチック削減などに活用する取り組みで、持続可能な社会の実現に貢献しています。また、ケンコーマヨネーズ株式会社は、食品ロス削減に貢献するアップサイクル商品の充実により、社会的な課題解決に取り組んでいます。
5. 国際部門では、海外の食生活の向上や日本の食文化の発展に貢献する取り組みが評価されました。アイリスオーヤマ株式会社は、パックご飯の海外輸出拡大によって、日本の農業・食品産業の活性化に貢献しています。また、株式会社伊藤園は、世界№1の無糖緑茶飲料ブランドである「お~いお茶」の海外展開を加速化することで、日本の食文化を世界に発信しています。
6. 地域創生部門では、地域経済の活性化に貢献する取り組みが表彰されました。株式会社鈴商は、「テング ビーフジャーキー 宮崎牛」を発売し、宮崎県と連携して地域経済の活性化に貢献しています。また、新潟酒販株式会社は、新潟の女性社員と蔵人が共同で製造する日本酒「NIIGATA LADY酒 PROJECT@れでぃっしゅ」を展開し、地域の盛り上げに貢献しています。
食品産業の未来を担う技術革新
今回の受賞者は、食品業界の未来を担う革新的な技術や取り組みを牽引する存在です。彼らの活躍が、より安全で安心な食生活の実現、持続可能な社会の構築に繋がっていくことを期待しています。
受賞商品やテーマは、2025年2月12日から14日まで幕張メッセで開催される「第59回スーパーマーケット・トレードショー2025」で展示されます。ぜひ足を運んで、食品産業の未来を担う革新的な技術に触れてみてください。