化学物質の安全性評価を学ぶ「QSAR/リードアクロス講習会」のご案内
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が遂に、「令和7年度QSAR/リードアクロス講習会」を開催します。日程は2026年1月9日(金)で、参加形式はハイブリッド方式(対面とオンライン)です。参加者は無料で受講することができます。
講習会の目的
この講習会では、化学物質の環境中での分解性や生態、そして人間の健康に対しての影響などを評価するための手法である「QSAR(定量的構造活性相関)」、「リードアクロス」の基礎と最新の動向について解説します。これらの手法は、未試験物質における毒性や性質を、既に試験を行った類似物質のデータから推測するために使用されます。
NITEでは、工業化学品の安全性評価における予測手法を理解し、利用を促進するため、2012年からこの「リードアクロス講習会」を開催しています。参加者は、動物実験に代わる手法についても学ぶことができ、非常に意義深い内容となっています。
講習会の詳細
- - 日時:2026年1月9日(金)9:55~17:30
- - 形式:ハイブリッド(対面+オンライン)
- - 受講料:無料
対面での参加
- - 会場:NITE本所本館1階 NITEスクエア
- - 住所:東京都渋谷区西原2-49-10
- - 定員:30名(先着順)
オンライン参加
- - 配信方法:Teamsウェビナー
- - 定員:300名(先着順)
申し込み方法
講演プログラム
各講演者からの豊富な知識と経験をもとに、以下のような内容が予定されています。
- - 9:55~10:00 開会の挨拶
- - 10:00~10:40 QSAR/リードアクロスの基礎(NITE 財津由梨)
- - 10:45~12:00 生分解性に関する最新動向(NITE 池永裕)
- - 13:30~14:45 生態毒性に関連したQSAR(国立環境研究所 大野浩一)
- - 14:50~16:05 ヒト健康影響に関連した最新動向(国立医薬品食品衛生研究所 山田隆志)
- - 16:10~17:25 皮膚感作性試験代替法の概要(山口東京理科大学 小島肇)
各プログラムの詳細は、時間内に質疑応答も含まれます。
用語解説
QSAR(定量的構造活性相関)は、化学物質の構造と生物学的な活性との関連を定量的に解析する手法です。一方で、
リードアクロスは、未試験物質の有害性を既存データから類推する方法論で、国際的な化学品規制においてますます重要性を増しています。
また、NITEが提供する
OECD QSAR Toolboxや
HESSといったシステムは、QSARとリードアクロスを支援するために設計されたツールです。これにより、効率的なデータ取得が可能となり、化学物質の安全性評価を強化します。
NITEについて
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は、化学物質に関する国の法律を基に、安全性評価やリスク管理を支援している機関です。化学物質管理情報システムを通じて、広く情報提供を行い、化学物質の適切な管理に寄与しています。
皆様のご参加を心よりお待ちしております!