ロビンソン酒場漂流記:町田の隠れ家居酒屋
東京都町田市のJR横浜線・相原駅から約30分、なぜこんな場所に居酒屋が? と不思議に思いながら、マキタスポーツが訪れるのは「ロビンソン酒場」。この独特な酒場の魅力に迫っていく。
「ロビンソン酒場」とは、孤島で生き延びた冒険者ロビンソン・クルーソーをイメージした名称で、駅近の繁華街から遠く離れた場所で人々に愛され続けている酒場を求め歩くジャーニーである。酒場の探訪は、同時にその土地の文化を感じ取る絶好の機会でもある。
夕暮れ時、相原駅前は静けさに包まれ、少し不安を抱えつつも、道を進むとようやく見えてきたのが「大衆居酒屋・さつき」。
親子で営む温かな酒場
このお店は、親子で切り盛りしている。料理に情熱を注ぐ大将とその息子の“あんちゃん”が、130品以上もの豊富なメニューを提案してくれる。お客のリクエスト応じてメニューが増えたと言われており、このフレンドリーな雰囲気が店の魅力でもある。
カウンターに座ったマキタは、まず冷たいビールで喉を潤す。たくさんの選択肢に戸惑いながらも、大将とあんちゃんのガイドのもと、日本酒に合う旬の魚を楽しむ。メニューには、肉料理やエビフライが並び、食材それぞれが持つ特性を最大限に生かした料理が特徴的。特に印象的なのは特製エビフライ。一口ほおばると、そのサクサク感に思わず感動を覚える。
料理と人々の物語
常連客からの情報収集も欠かさず、長年この酒場に通う客が語る“百年前の卵焼き”のレシピにも感動し、思わず目頭が熱くなる瞬間がある。料理の背後にはそれぞれの物語が隠れており、その一つ一つを学ぶことで、酒場の深い魅力を感じることができるのだ。
店の雰囲気を和ませるのは、チャーミングな女将。彼女は明るく場を盛り上げ、ジョークを交えつつ和やかな雰囲気を作り出す。大将やあんちゃんとの掛け合いも自然体で、居心地の良さを醸し出している。
そして、奥の座敷から響く三味線の音色。これが酒場のもう一つの大きな魅力との出会いであり、つい立ち現れる新たな体験だ。初めての場所でワクワクしながら、ロビンソン酒場の人々や料理に心を奪われ、ホロ酔いの気持ちでいつしか静かな感動を覚えている。
結び
「ロビンソン酒場漂流記」は、ただの食事体験を超え、それぞれの人や料理にまつわる物語との出会いを提供してくれる。孤独を感じながらも、人々と繋がる瞬間を体感できる温かい酒場の旅を、ぜひ多くの人に味わってほしい。毎週土曜日の放送もお見逃しなく!