夢を描けない若者支援の新たな形「ikigAI」とは

近年、「夢を描けない若者」が増加している背景には、本人の意欲だけではなく、社会的な構造が影響していると言われています。特に日本のZ世代は、自分の可能性を信じられずに「夢を描けない」という現実に直面しているとのこと。日本財団の「18才意識調査」（2024年）によれば、日本の若者たちの自己肯定感は国際的に見ても非常に低い水準にあることが示されています。このような状況を受けて、AIとアートを融合した新しい支援サービスである「ikigAI」が、若者たちの「自分らしさ」を取り戻す手助けを行っています。

社会背景と若者支援の必要性

社会全体が急速に変化する中で、若者たちは自己肯定感の低さや将来への不安といった心理的な壁に直面しています。これに対処するため、公益社団法人日本青年会議所が主催する「JCI JAPAN TOYP 2025（青年版国民栄誉賞）」が創設されました。この賞は、単なる功績評価にとどまらず、持続的な社会貢献の可能性を持つ傑出した若者を称えるものです。そして、その候補者の中から「ikigAI株式会社」の代表、外所祐香さんがファイナリストに選出されました。

「ikigAI」とは何か？

「ikigAI」は、AIを利用して若者が自らの「自分らしさ」を可視化し、自己実現を加速するためのパーソナル支援サービスです。AIビジョンボードの導入により、「何者かにならなければ」といった社会的なプレッシャーから解放されることを目指しています。若者たちが自己を肯定しつつ未来を描くサポートを行います。

ユーザーの成功事例

実際にこのサービスを利用した若者の中には、キャリアチェンジや地方移住を果たし、地域の課題に取り組む者も多く現れました。例えば、都心の携帯ショップに勤務していた25歳の男性は、アートを通じて「生物多様性」の重要性に気づき、秋田県藤里町へ移住しました。また、28歳の女性は都内のベンチャー企業から秋田県能代市に転職し、多文化共生プロジェクトを立ちあげるなど、彼女たちの「らしさ」を活かして新たな社会貢献を果たしています。

社会的評価とメディアでの注目

このような成果が評価され、外所さんは「SusHiTech Tokyo 2025」にも登壇し、国内外の投資家や起業家に「自分らしさを可視化するAI」という新しい理念を発信しました。また、テレビ東京の番組「全力イノベーターズ」にも登場し、若者支援のリアルな取り組みが広く注目されています。

今後の展望と共創パートナー募集

「ikigAI」は、Z世代が自分らしく夢を描き、地域・社会とつながりながら未来を切り拓いていくことを目指しています。そのためには教育機関、自治体、企業との協力が不可欠です。現在、共創パートナーを募集しており、教育機関や自治体との連携、企業との人材育成プロジェクトなど、多岐にわたる支援を求めています。夢を描ける社会の実現に向け、一緒に取り組みたいという方々からの連絡をお待ちしています。