TVアニメ『有頂天家族』放送10周年プロジェクトが完結
2023年、TVアニメ『有頂天家族』は、その放送開始から10年の節目を迎え、盛大な記念プロジェクトを展開しました。このプロジェクトは、株式会社ツクリエの主導で行われ、原作者の森見登美彦先生も参加したイベントやクラウドファンディングが行われました。プロジェクトの特徴は、ファンの力が結集し、目標金額を大きく上回る支援を得たことです。実施されたクラウドファンディングでは、開始からわずか10日間で約893万円を集め、557人の支援者が名を連ねました。
特別イベントの開催
2024年3月には、クラウドファンディングの支援者約200名を招待し、下鴨神社にて「『有頂天家族の日』制定式&トークショー」が開催されました。この日は特別な意味を持つ「有頂天家族の日」として、初めて設定された日としても注目を集めています。この日は、作中で「偽右衛門選挙」が行われた12月26日であり、ファンにとって非常に意味深い日となりました。その後、同日には京都市内で「京巡りスタンプラリー」も行われ、参加者たちは作品に登場する名所を巡り、楽しい時間を過ごしました。
森見登美彦先生へのメッセージ
プロジェクト期間中、聖地である下鴨神社などでは、ファンから原作者の森見先生へのメッセージカードが募集され、多くの熱い思いが寄せられました。本プロジェクトの最終日には、これらのメッセージカードが森見先生に届けられました。先生からは、感謝の気持ちが込められたメッセージが発表され、ファンとの絆がさらに深まった瞬間でした。森見先生は、メッセージを受け取ったことに感動し、自身の創作活動への思いを新たにしました。
毎年の記念日としてのそしら
この記念日の定義には、ファンが毎年12月26日を振り返り、作品への思いや聖地巡礼の楽しさを再確認することが含まれています。下鴨神社の糺の森には、記念の証として枝垂れ桜が植樹され、晴れた日にはその美しい姿を見ることができます。これにより、今後もファンがこの特別な日を楽しみにするきっかけが増えることを願っています。
プロジェクトの背景
企画の発端は、2023年3月に行われたアイデアソンイベントでした。このイベントでは、原作者の森見先生をはじめとする多くの関係者が一堂に会し、『有頂天家族』の10周年を祝う数々のアイデアを出し合いました。その中で生まれた「記念日を作ろう」という発想が、この特別な日を設立することにつながったのです。
作品の魅力
『有頂天家族』は、狸と人間、天狗が共存する奇想天外な物語であり、舞台は下鴨神社とその周辺です。軽快なストーリーと、京都の美しい風景を描写した映像美が話題を呼び、多くのファンを魅了しました。作品は第17回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で優秀賞を受賞するなど、特に高い評価を受けています。10年たった今でも、ファンの間ではその思い出が語り継がれています。
このように、TVアニメ『有頂天家族』の10周年プロジェクトは、ファンとともに築いた特別な時間を共有し、今後も作品が愛され続けることを願っています。『有頂天家族』の魅力は、ファンの皆様とともに新たな歴史を刻んでいくことでしょう。