「MyoWorksプラス」が医療機器認証を取得
2024年8月29日、株式会社フジタ医科器械と国立がん研究センター東病院などの共同開発による筋電計「MyoWorksプラス」が、医療機器として認証を取得しました。この製品は、特に排泄機能障害を抱える患者向けに設計されており、骨盤底筋群のトレーニングをサポートします。
MyoWorksプラスの特長
「MyoWorksプラス」は、利用者が筋電波形を確認しやすいタブレット型のインターフェースを持ち、筋電を利用したトレーニングが可能です。これにより、患者自身が筋肉の収縮状況を視覚的に把握しやすく、より効果的なリハビリテーションを実現します。
開発背景と経緯
このプロジェクトは、2018年に始まり、国立がん研究センター東病院のNEXT医療機器開発センターの支援を受けています。肛門括約筋や肛門挙筋からなる骨盤底筋群は、リハビリテーションにおいてその効果の可視化が難しく、治療の質を向上させる狙いで開発されたのです。
MyoWorksプラスの効果
「MyoWorksプラス」を利用することで、診療の場において骨盤底筋群の活動をリアルタイムで観察でき、患者と医療従事者の双方にとって治療施策の効果を定量的に評価できます。この製品は、リハビリテーションの効率を高めるだけでなく、患者のQOL向上にも寄与すると期待されています。
どういった場面で活用されるか
「MyoWorksプラス」は、必ずしも高価な専用機器を必要とせず、一般的なAndroidタブレットに接続可能です。これにより、小規模な医療施設でも導入が容易で、移動が便利な設計となっています。患者の個別性に配慮し、使用後はディスポーザブルのプローブで衛生面も考慮されています。
開発者の声
フジタ医科器械の代表取締役である前多宏信氏は、骨盤底機能障害の治療市場における成長を視野に入れ、過去のニーズ調査が今回の成功につながったと述べています。また、国立がん研究センター東病院の医師も、排便機能障害の医療機器として「MyoWorksプラス」が患者に貢献できることを願っています。
今後の展望
今後、この製品が普及することで、便失禁診療が広まり、多くの患者にとって有益なツールとなることが期待されます。便失禁や便秘といった複雑な排泄機能の問題に対するアプローチは、多くの医療の現場で需要が高まっています。
このように、「MyoWorksプラス」の導入は、今後の医療現場に新たな可能性をもたらすことでしょう。