魚に親しむ新しい教材「富山湾おさかなドンジャラ」
2024年11月13日、富山県庁南別館で開催された「富山湾おさかなドンジャラ」の贈呈式では、次世代に美しい海を引き継ぐ取組みの一環として、新たな海洋教育教材の完成と配布が祝われました。この教材は、一般社団法人とやまミライラボの主導のもと、株式会社バンダイとのコラボレーションにより開発されたものです。「ドンジャラ」は、遊びながら富山湾に生息する魚たちを学ぶことができる教材で、多くの子どもたちにその魅力を伝えることを目的としています。
贈呈式の様子
贈呈式では、富山北部高校の情報デザイン科からの代表生徒たちが、自らがデザインに関わった「富山湾おさかなドンジャラ」を富山県教育委員会に手渡しました。この日が生まれて初めて、自分たちがデザインしたパッケージを目の前にした高校生たちは、感激の面持ちでした。参加者には、富山県教育委員会の教育長である廣島伸一氏も出席し、今後の活用への期待を語りました。「このドンジャラを通じて、子どもたちが富山湾の魚や生態系について学ぶ機会が増えることを期待しています」との挨拶があり、教育への新たなアプローチが示されました。
高校生たちの取り組み
高校生たちを代表して、プロジェクトリーダーの小川桜夜さんは挨拶を行い、「私たちの活動が多くの子どもたちに海の豊かさを楽しみながら知ってもらえることに喜びを感じています」と心境を述べました。専門家である稲村氏からの知見をもとに、製品化に向けたバンダイとの連携が進められ、それぞれの経験を生かした結果としてこの教材が生まれたことを強調しました。
贈呈式終了後には、教育長と高校生との間で意見交換も行われ、魚のデザイン過程や、制作中に小学生たちのフィードバックを受けたことなど、様々なことが話し合われました。このように、実際に小学生たちが遊ぶことを想定して設計されている点が、この教材のユニークな特徴の一つです。
配布と販売について
「富山湾おさかなドンジャラ」は、2024年12月1日から富山県内の小学校や学童教室に配布される予定です。さらに、同日より富山テレビのオンラインショップでも販売が開始される予定です。この機会に多くの子どもたちに手に取ってもらい、富山湾の魚や生態系に対する関心を高めることが期待されています。
参加した高校生からの感想
参加した高校生たちは、イベントを通じての経験に大きな喜びを感じており、「自分たちのデザインが実際に商品として世に出ることが嬉しい」という声や、「多くの子どもたちにこのドンジャラで遊んでもらい、富山湾の魚の魅力を実体験として感じてほしい」との希望を述べました。
このような新しい取り組みは、教育と楽しさを融合させたものであり、未来の世代への海洋教育の促進にも貢献するものです。本プロジェクトは「日本財団 海と日本プロジェクト」の一環でもあり、身近な海の環境について意識を高める活動に繋がっていくことを期待しています。