アパートメントホテルMIMARUが医療的ケア児者の受け入れを拡大
一般社団法人Try Angleは、株式会社コスモスホテルマネジメントのアパートメントホテル「MIMARU」と連携し、医療的ケアが必要な児童とその家族向けに新たな宿泊支援体制を整えています。この取り組みは、宿泊施設が医療的ケア児者を受け入れる際のサポートを強化する目的で行われています。
MIMARUで行われた支援内容
試泊を通して実施した支援内容は多岐にわたります。まず、医療的ケアが必要な家庭の意見を反映し、宿泊時に必要な設備や備品が整備されました。具体的には以下のような点が挙げられます:
1. お風呂マットやおむつ入れなどの必要備品の設置
2. 「コミュニケーションシート」を用いた要望の聞き取り開始
3. MIMARU公式ウェブサイトに特設案内ページを作成
4. 全従業員がユニバーサルマナー検定を受講
5. 難病を抱える子供たちを支援する団体への宿泊支援の開始
この取り組みにより、医療的ケア児とその家族が快適に宿泊するための環境が整備されつつあります。
多彩な施設と配慮
MIMARUは、最大で10名が宿泊可能な広い客室が特徴です。すべての客室には調理施設やダイニングテーブルが完備され、食事においてもさまざまなニーズに対応可能です。また、宿泊利用の際、医療機器の使用に伴う手続きを想定した配慮もなされており、具体的には:
- - 胃ろうの注入器具の洗浄スペース
- - 食事加工のための調理器具
これにより、医療的ケアが必要な家庭にとって、より安心して宿泊できる環境が提供されています。
実施した試泊の概要
Try Angleでは、医療的ケア児家庭のための試泊を行い、そのフィードバックを受けながら受け入れ体制の整備を進めています。試泊には、「MIMARU東京 錦糸町」と「MIMARU東京 浅草STATION」の客室が使用されました。どちらの客室も、車椅子利用者にとって過ごしやすい設計がなされ、広い通路や引き戸の浴室などが特徴です。
事前準備の重要性
試泊前に、利用家庭から事前に必要な備品を聞き取った結果:
- - ベッドガード
- - バスタオル
- - オムツ用のゴミ箱
- - 食事介助用のイス
- - お風呂用のマット
これらの備品が準備され、宿泊体験が向上しました。また、試泊中には、宿泊施設に対する感想もヒアリングしました。その結果、コンセントの配置や荷物の置き場に関する意見が浮上し、さらなる改善が求められました。
今後の展開
試泊を経て、受け入れ体制をさらに強化するために、医療的ケア児者や障害児者との旅行を希望する利用者には、Try Angle作成の「コミュニケーションシート」を用いて要望を把握し、各ホテルにおける備品リストの提供が行われることになりました。また、ユニバーサルガイドや旅行に役立つ情報も提供される予定です。
MIMARUは、今後も全社員がユニバーサルマナー検定を受験し続け、医療的ケア児を扱うボランティア団体への支援も行うことを目指しています。Try Angleは、今後もすべての人々が旅行を楽しむことができる社会の実現を目指して、宿泊施設向けの支援を続けていく方針です。
まとめ
医療的ケア児者向けの宿泊支援を強化するMIMARUは、より多くの家族が安心して旅を楽しむことができる宿泊環境を提供しています。今後もこうした取り組みにより、旅行を楽しむ全ての人々をサポートする社会の実現を目指して、さらなる進展が期待されます。