京菓子展「手のひらの自然-禅ZEN」2020について
2020年11月1日(日)から11月15日(日)まで、京都市にある有斐斎弘道館で開催される京菓子展「手のひらの自然-禅ZEN」は、日本の無形文化遺産である京菓子の魅力を再確認できる貴重な機会です。この展覧会は2009年に始まり、毎年異なるテーマで実施されています。昨年は「源氏物語」をテーマに多くの作品が出展されましたが、今年のテーマは「禅ZEN」です。
多くの応募の中から劇的に選ばれた50点の作品は、京菓子デザイン部門および茶席菓子実作部門から選出され、全4会場で展示される予定です。展示場所は、有斐斎弘道館をはじめ、旧三井家下鴨別邸、京都御苑の中立売休憩所、さらにジェイアール京都伊勢丹の特設会場となります。
京菓子の本質
京菓子は職人によって作られるものとしてのイメージが強いですが、本来、菓子はもてなす人が相手を思いながら一つ一つ考え、創り出すものです。そのため、京菓子は「世界に一つだけの菓子」を意味します。展覧会では、観客がこの体験を通じて、京菓子の深い文化と奥深さに気づくことを目的としています。
テーマ「禅ZEN」の意義
今年のテーマ「禅ZEN」は、禅の思想が京菓子と茶道に与える影響を象徴しています。特にコロナ禍において、このテーマはより多くの意義を持つのではないでしょうか。自然との対話や自己の理解を深める禅の精神は、心の豊かさを再認識させてくれます。この展覧会を通じて、先人たちの知恵を知り、それが現代にどう生かされるかを考える機会になってほしいと考えています。
展示された作品の紹介
展示では、京菓子デザイン部門で入選したデザイン画をもとに、伝統的な京菓子の職人によって実際に作られた菓子を観覧できます。各作品に込められた思いを感じながら、視覚的にも味覚的にも楽しめる内容となるでしょう。
オリジナル京菓子の販売
また、ジェイアール京都伊勢丹では、この展覧会に合わせて京菓子展オリジナルの特別な菓子も販売されます。例えば、「無有 MU/YU」という商品は、落雁の詰合せで、色の変化とともに異なる味を楽しめます。「石庭 SEKITEI」や「松風 MATSUKAZE」といった他のオリジナル商品も登場し、特別な体験を提供します。
クラウドファンディングの実施
この京菓子展を支えるためのクラウドファンディングも行われています。文化の保護や発展には多くの支援が必要です。減収の影響を受ける文化施設が存続の危機を迎える中、皆の力を集めて日本の文化を未来へつなげるための取り組みです。
展示詳細とアクセス
展示は、以下のスケジュールと場所で行われます:
- - 有斐斎弘道館:午前10時〜午後5時(毎週水曜日休館)
- - 旧三井家下鴨別邸:午前9時〜午後5時(毎週水曜日休館)
- - 京都御苑 中立売休憩所:午前9時〜午後4時30分(無料)
- - ジェイアール京都伊勢丹:11月4日〜10日の間限定で開催
そして、会場に足を運ぶことが難しい方のために、VR展示も用意されています。
この京菓子展では、ただ見るだけでなく、京菓子に込められたメッセージや文化に触れることができます。ぜひこの機会をお見逃しなく、京都の深い文化に触れてみてください。