ITエンジニア志望学生の技術力不足に関する調査結果
最近、ITエンジニア志望の学生たちが抱える技術力に対する不安感が過去最高の水準に達している。paiza株式会社が実施した「就職活動実態調査(27卒版)」によると、約46%の学生が「技術力不足」を課題と感じているという。これは、企業が求める専門的なスキルの重視が高まっていることを反映している。
調査結果の概要
調査結果は以下の3つのポイントにまとめられた。
1.
技術力不足への危機感の増加
2. 新卒での就業年数の見通し
3. 志望企業の傾向
1. 技術力不足への危機感
エンジニア職は現在、高度な専門知識と技術が求められる。最近の調査では、学生たちが「エンジニアとしての技術力が不足している」と感じている比率が26卒に比べて大幅に上昇し、27卒の高い割合に至った。これは、特にジョブ型採用が進む中で、学生が技術力の重要性を強く認識していることを示している。
加えて、エントリーシート(ES)に対する悩みも変化している。昨年度と比べ、ES対策の悩みは減少したが、SPI(適性検査)対策については逆に増加しており、これは生成AIの普及による影響と考えられている。
2. 新卒でのキャリアステップ
新卒での勤続年数に関する意識も変化している。新卒者の約26.4%が、「4〜6年」のキャリア形成を考えていると回答しており、これは比較的早い段階での転職意識を反映している。さらに、24.3%の学生が「転職や独立を視野に入れている」と答えている。
このような転職志向は、企業の人材流出を懸念する動きや、社内でのキャリアローテーション制度の導入増加の影響とも言われている。学生たちが自分の価値向上に注力する様子が伺える。
3. 志望企業の傾向
志望する企業のタイプに関しては、大手企業とベンチャー企業の人気が拮抗している。最新の調査結果では、53.5%が「大手・メガベンチャー企業」を希望し、46.5%が「中小・ベンチャー企業」を選んでいる。この比率の均衡は、学生たちが企業の規模よりも自分に合った職場を重視していることを示唆している。
また、志望職種の中で「ITエンジニア(SE・PM)」が53.4%を占める一方で、「Webエンジニア(バックエンド)」や「AI・データエンジニア」への関心も高く、これによって高度な専門性が求められる職業への志向が続いていることが見受けられる。
結論と今後の展望
この調査から見る限り、ITエンジニアを目指す学生たちは、これまでの就職活動の枠を超えて、より戦略的に自分のキャリアを形作ろうとしているようだ。特に「技術力不足」という課題に対する意識は、企業の採用や育成戦略における重要な転換点となる可能性が高い。
企業は学生の不安を理解し、採用プロセスや育成プログラムを見直すことが求められています。特に、技術力を評価する具体的な基準を示したり、育成の機会を提供する形で、学生たちの不安を軽減する必要があるでしょう。また、若手のキャリア形成をサポートするために、柔軟なキャリアオプションを提案することが求められる時代が訪れています。
今回の調査では、ITエンジニアに対する高い専門性が求められる環境が創造されていることが詳しく示されました。今後ますます、企業は若手の成長を支援するためのプログラムやメンター制度を導入し、学生の意欲を引き出す工夫が求められることでしょう。