チューリング、NEDOからの支援を受けた自動運転技術の開発
完全自動運転技術の最先端を行くTuring株式会社(東京都品川区)が、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ディープテック・スタートアップ支援事業」において、STSフェーズに採択されました。このプロジェクトでは、最大で約3億円の助成を受け、AI基盤モデルの開発を加速することが期待されています。
目指すは30分間の無人運転
本事業の中心となるのは、AI基盤モデルの開発を通じて、複雑な都市環境での完全自動運転システムの実現です。具体的には、東京の街を30分間、人間の介入なしで走行するE2E自動運転システムの開発を目指します。
ステップ1:能動的学習によるAIの進化
プロジェクトは二つの主なステップで進行します。まず、収集した公道走行データを基に、能動学習によるAI基盤モデルを開発します。このモデルは、仮想空間での評価を通じて、精度を高めていきます。さらに、AIは模倣学習を活用し、苦手な運転シーンに対して追加データを用いて自己改善のサイクルを繰り返し、様々な環境への対応力を強化します。
ステップ2:公道での実験による改善
次に、公道走行による実験を行い、実際の運転環境でのデータを集めます。ここでは、事前に設定したタスクに基づいた評価を行う他、人間による同乗評価も実施し、AIの進化を支えます。このように、データ収集と評価のサイクルを通じて、モデルの再開発を行います。
NEDOの支援事業の意義
NEDOが提供する「ディープテック・スタートアップ支援事業」は、革新的な技術開発を促進するための支援制度です。このプログラムは、リスクを伴う新たな技術の研究開発に長期的な視点を持って取り組む企業に向けて設計されています。ステージゲート審査を通じて、実用化研究開発の各フェーズにおいて支援を行うことで、企業の成長を支えています。
チューリングの自動運転システム
Turing株式会社は、カメラから得たデータを分析し運転を行うE2E自動運転システムを開発しています。このシステムは、高度な判断を行うためのマルチモーダル生成AI「Heron」や、リアルな状況を理解する生成世界モデル「Terra」を駆使しており、2030年にはハンドルのない自動運転車を目指しています。
社員募集と展望
チューリングは、自動運転技術を通じて世界を変えたいと考え、積極的に仲間を募集しています。会社紹介イベントや自動運転体験会も開催しており、興味のある方はぜひ参加を検討してください。詳細な情報は公式サイトを確認してください。